私たちは毎日励まされている – 山の辺の道 心の景
写真は、ある朝の箸墓古墳。静寂のなか、山の端から徐々に太陽が昇るとともに、空と水面に、光と雲が織りなす不思議な景色が現れた。ふと、天岩戸伝説を思い浮かべた。真っ暗な闇のなかに現れた天照大神は、この太陽の輝きのように周囲をあまねく照らしたに違いない。
箸墓古墳は、卑弥呼の墓の有力候補として知られている。歴史ファンのなかには、卑弥呼と天照大神の関連性を論じる人もいるが、だから天照大神を連想したわけではない。実は、昨晩見た音楽動画『泣かないでアマテラス』(中島みゆき)が頭に残っていたからだ。「この世から悲しみや憎しみがなくならなくても、笑顔が一つでも多くあればいい」。そんな意味の歌詞が、この景色にピッタリだと感じた。
ひょっとすると、天岩戸の物語は毎日繰り返されていて、太陽は私たちを励ましてくれているのかもしれない。
(J)
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