ゲームのプレイ中に暴言を吐く息子 – 人生相談
Q. 小学2年生の息子はゲームで遊んでいるとき、自分が劣勢になると暴言を吐いてしまいます。友達とゲームで遊ぶことも多く、交友関係に支障が出ないか心配です。どうすれば言葉づかいを改めさせることができるでしょうか。(30代女性)
A. 「暴言を吐かないで」や「けんかしないで」という注意は、「~しない」という否定を目標にしているので、なかなか守れませんね。
行動分析学では「行動とは死人にできないこと」という定義があり、「死人テスト」といわれます。それによれば、「暴言を吐かない」は死人にもできることなので行動ではありません。行動でないものを行動目標にすることはできません。実際、暴言を吐かない状態は目立たないので放置され、うっかり暴言を吐くと、すぐまた怒られるので、親の注意を守れない子になってしまいます。
あなたは親として、子供がゲームで遊んでいるとき、どのように過ごしてほしいと思っていますか。暴言を吐かなければそれで良いのではなく、本当は友達と仲良く遊んでほしいのだと思います。
そうであれば、行動目標は「友達と仲良く遊ぶ」です。その目標を達成するために、ゲーム中はどういう言葉づかいが良いかを一緒に考えてください。トゲトゲやチクチクした言葉は楽しくないので、ふわふわした言葉づかいを目標にしましょう。
そして大事なことは、子供がふわふわした言葉を使ったら、即座に「いいね」「頑張ってるね」などと声をかけて“強化”すること。それを忘れないでください。
回答者:古市俊郎 (福之泉分教会長・公認心理師)