「笑顔と親切」で向き合い – 読者のひろば
2022年9月14日
読者のひろば 落合陽子(49歳・大阪市)
兵庫県内の病院で看護師として勤めています。一般病棟のため、新型コロナウイルスに感染した人は受け入れていませんが、1カ月前にも院内でクラスターが発生するなど常に危機感をもって業務に当たっています。
天理看護学院(当時)で学び、卒業後は「憩の家」で7年ほど勤めました。その後、別の病院で勤務するようになってからも、「憩の家」で学んだ「笑顔と親切」の精神をモットーに、患者さんと向き合ってきました。
しかし、このコロナ禍では、これまで通りに患者さんと接することができなくなりました。防護服に身を包むため、看護師の表情や感情が相手に伝わりにくくなり、患者さんにも精神的な負担をかけてしまいます。
どうすればいいかと考えた末に、「笑顔と親切」の精神を思い出し、いつも以上に明るい声をかけることを意識して、患者さんに寄り添うことにしました。すると、患者さんの一人が「あなたの声を聞くと元気が出るよ」と喜んでくださったのです。
患者さん自身がつらい状況にあるにもかかわらず、逆に励ましてくださったことに深く感激しました。また、その笑顔に「明日も頑張ろう」という意欲を頂きました。
医療現場では、依然としてコロナが猛威を振るっています。だからこそ、これからも現状に応じて「笑顔と親切」の精神で患者さんと向き合い、“看護ようぼく”の使命を果たしていきたいと思います。