“家族の支援”の一つとして – 視点
現代は結婚が容易ではない時代だ。国勢調査に基づく厚生労働省のデータによると、50歳時の未婚率は2015年時点で男性23%、女性は14%。この数字は結婚事情にも反映され、いまは婚活(結婚活動)と冠したパーティーやイベントなどのサービスを利用して、積極的に結婚相手を探す「婚活時代」になっている。
なかでも、ネット系婚活サービスを利用した結婚が増えている。リクルートブライダル総研の「婚活実態調査2022」によると、21年の婚姻者のうち、婚活パーティーなどを通じて結婚した人は15%。そのうちネット系婚活サービスを経た人は10%を占める。ネット婚活が結婚相手を探す有力な選択肢になりつつある。
教内でも、晩婚化や結婚していない若者が増えている。また、ようぼくの中には、お道の信仰者との結婚を望む声を多く聞く。しかし実際には、ようぼく同士の出会いの場や機会は少ないようだ。
こうした要望に応え、お道の信仰を持つ人と人をつなぐ婚活サポートとして「一般社団法人天理婚活サポート」が運営するオンライン婚活サイト「縁むす」(後援=天理教布教部)が設けられた。ようぼく対象に21年11月1日にスタート。登録者703人(男性590人、女性113人)、婚活数606回で、これまでに51組のカップルが成立。うち結婚に至ったのは10組で、2組が婚約中という(10月24日現在)。
「縁むす」で結ばれた人からていねいは「スタッフの親切で丁寧な対応に信頼感が持てた」「適切なアドバイスに感謝」といったコメントが寄せられている。同法人は「道の若者の将来のために、婚活に取り組む機会として活用してもらいたい」と、婚活サポートも“丹精の一助”であることを強調する。
親神様は元初まりに当たり、まず夫婦を造り、この世の始めだしとされた。結婚によって夫婦となり、新たな家族が生まれる。家族は世代から世代へと生命が受け継がれる元であり、それは人類の繁栄にもつながる。今後も未婚や晩婚の人が増える傾向が予測されるなか、お道の婚活サポートは、“家族の支援”につながる活動の一つとなるだろう。
(加藤)