髙橋ひろみ(53歳・天理市)
先日、本部神殿へ参拝に行ったときのこと。小さな男の子を連れた家族が回廊を歩いていました。
幼い男の子は歩くのもやっとの様子で、回廊をよちよちと歩いています。途中、楼門上部からの下り坂に差しかかったとき、転ぶのが怖いからか、腹ばいになりながら進んでいきました。
その様子をそばで見守っていた両親は「大丈夫、怖くないで。立って歩いてみ」と、優しく声をかけました。すると男の子は恐る恐る立ち上がり、一歩ずつゆっくりと下り坂を歩き始めたのです。その息子の姿を見た両親は、「すごい!」と大喜びしていました。
勇気を持って一歩を踏み出した男の子と、わが子の様子を笑顔で見守る両親。回廊で偶然見かけた親子の様子に、親神様と私たち人間の関係を垣間見るように思えたのです。そして、たとえ困難だと思えることでも、私たち人間が勇気を持って一歩を踏み出せば、親神様はきっとお喜びくださるのだろうと感じました。
秋季大祭で「諭達第四号」が発布され、来年から教祖140年祭への三年千日活動が始まります。この旬に、親神様・教祖にお喜びいただけるよう、私もあの男の子のように、勇気を持って自分にできるおたすけの一歩を踏み出したいと思います。