全日本学生選手権で19年ぶりアベック優勝 – 天理大ホッケー部
天理大学ホッケー部は、11月2日から6日にかけて東京・大井ホッケー競技場で開催された「全日本学生ホッケー選手権大会(インカレ)」に出場。男子が2年連続31回目、女子が19年ぶり21回目の栄冠に輝き、19年ぶりのアベック優勝を果たした。
延長を制し31回目V – 男子
7月に行われた「全日本大学ホッケー王座決定戦・東西交流戦」では、決勝で立命館大学に敗れ、準優勝となった同部。インカレ優勝を目指し、個々の技術向上に加え、守備から素早く攻撃に転じるカウンター攻撃の練習に力を入れてきた。
この戦術のキープレーヤーは、東京2020オリンピックに日本代表として出場した永吉拳選手(4年)。高度な技術とリーダーシップを併せ持つ、チームの守備の要だ。
迎えたインカレでは、日本体育大学との初戦を11‐0、早稲田大学との準々決勝を6‐3、朝日大学との準決勝を5‐0で勝利。決勝では、ライバルの立命館大との対戦となった。
第1クオーターでは、天理大がペナルティーコーナー獲得でチャンスをつくるも、相手キーパーに阻まれ、得点できない。
その後も互いに一歩も譲らない展開が続き、両チームともにスコア0で、第4クオーターを終えた。
膠着状態のまま、延長のシュートアウト戦へ。天理大のキーパー黒田紀彰選手(1年)が、大一番での勝負強さを見せてシュートを2本セーブ。4‐3で勝利し、2年連続31回目の頂点に立った。
松島貴也キャプテン(3年)は「苦しい試合展開だったが、最後までチーム全員で戦い、優勝を掴むことができた。次に控えている全日本選手権でも優勝を目指したい」と話した。
学生大会2冠達成 – 女子
昨年の同大会では、決勝で東海学院大学に敗れた女子。「天理復活」をスローガンに掲げ、パスホッケーの戦術にさらに磨きを掛けるべく練習を重ねた。
こうして迎えた7月の大学王座決定戦では、前回王者の立命館大を破って優勝した。
長谷部謙二監督(52歳)は、「大会直前、湯田ひとみコーチがフォワード陣を集めてゴール前のリバウンド処理などを集中的に特訓したのが効果的だった。難しい状況も打開して攻めていけるチームになった」と評価。これを機に、原田愛里選手(4年)などフォワード陣の得点力が大きく向上していく。
その後の関西ホッケー秋季リーグと日本リーグでは、無敗で勝ち続ける圧倒的強さを見せ、勢いそのままにインカレへ。初戦、準々決勝、準決勝を危なげなく勝ち進み、決勝では東海学院大と対戦した。
開始から落ち着いたプレーを見せた天理大は25分、相手の裏をかいたパスを受けた松田楓選手(同)がゴールを決め、2‐1とリード。その後も終始、天理ペースで試合が進み、4‐2で勝利。19年ぶり21回目の栄冠を手にした。
永田紗穂キャプテン(同)は「“つながり”を意識して監督やコーチ、チームメートと一丸となって練習に取り組んできた。優勝したいという皆の気持ちが、最後まで絶対に諦めないプレーにつながったと思う」と話した。
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この結果を受け、男女ともに11月17日から20日にかけて大井ホッケー競技場で開幕する「全日本ホッケー選手権大会」に出場する。
(11月16日記)