近畿大会連覇日本一めざす ‐ 天理高軟式野球部
天理高校軟式野球部は6月13日、京都府綾部市のあやべ球場で行われた「春季近畿地区高校軟式野球大会」決勝で飾磨工業高校(兵庫)と対戦。1‐0で勝利し、昨秋の近畿大会に続く2連覇を成し遂げた。
全国制覇を目標に掲げる同部。冬季はウエートトレーニングで体を強くするとともに、基礎練習に注力した。
特に打撃面では、毎日1,000回の素振りや、さまざまな球種への対応を強化する練習に取り組んだ。
木田準也監督(39歳)は「コロナ禍の影響で例年よりも他校との練習試合が少なかった分、時間をかけて攻撃面の強化を図ることができた」と話す。
一方、守備面では、試合中のさまざまなケースを想定したノックなど、実戦形式の練習で底上げを図った。
投手陣は、1年時の秋から公式戦のマウンドに立つエース・西山大智投手(3年)が引っ張る。さらに、コントロールが安定しなかった浅野隆乃介投手(同)はサイドスローへと投球フォームを変更。持ち前のスピードを維持したまま安定した投球ができるようになり、横山一彦投手(同)と共にブルペンに控える。
5月2日から4日にかけて行われた「春季近畿地区高校軟式野球大会奈良県予選」では、全試合で大差をつけて勝利。近畿大会へ進んだ。
迎えた同大会。初戦で浪速高校(大阪2位)に6‐0、準決勝で東山高校(京都1位)に11‐1と快勝し、決勝戦へ。
決勝では、準決勝で比叡山高校(滋賀)に3‐2と競り勝った飾磨工業高と対戦した。
後攻の天理高の先発は横山投手。球の出どころが見えにくい投球フォームで相手打者を翻弄し、無失点に抑えていく。
一方、天理打線も相手投手を打ち崩せず、スコアボードにゼロが並ぶ堅いゲーム展開のなか、六回裏、三番の岩井真斗選手(同)の左中間への強い打球がランニングホームランとなり、1点先制。その後、井久保漱介選手(同)がスリーベースヒットを放ったものの、追加点を奪えなかった。
八回表、浅野投手がマウンドに立つと、最終回まで相手打線を抑えてゲームセット。1‐0と僅差のゲームを勝ちきり、同大会11度目の優勝を果たした。
石井育郎キャプテン(同)は「全国制覇に向けて負けられない試合だったので、優勝できたことでチームに勢いがついたと思う。夏の全国大会に向けて、攻撃面をさらに強化し、チーム一丸となって、あと1点を取る力をつけたい」と話した。