南礼拝場前を歩いていると、子供たちの元気な声が聞こえてきた。東泉水プールで、天理幼稚園のプール遊びが始まるみたい。
「いち、に、さん、し……」。園児たちは大きく体を曲げ伸ばしして、歓声とともに一斉にプールに入っていく。無邪気にはしゃぐ笑顔。水面もキラキラ輝いている。
ふと、私はいつからこんなふうに無邪気に遊ばなくなったのかなと考えた。そもそも遊ぶって何だろう。
語源を調べると、その昔、中国では「自然に身を任せ、何物にも囚われない心のゆとり」を“遊び”と言ったらしい。もしかすると、変化する日常に戸惑ったり、日々の生活に追われたりする大人にこそ、遊びが必要なのかもしれない。
腕を振り上げて大きく伸びをすると、綿菓子に似た真っ白な雲が青空に浮かんでいた。ここ数日の梅雨空がうそのように気持ちいい。今年こそ、新しい水着を買おうかな。
(K)