天理時報2023年8月2日号8面
【すきっとVol.40】, 【あなたのスマホが狙われている – 手嶋龍一のグローバルアイ26】「ご本人様不在のためお荷物を持ち帰りました」という宅配便のメールを受け取ったことがあるひとは多いだろう。本物と酷似しているため、ついインターネット上で宅配業者の住所を示す「URL」をクリックしてしまう。だが、ご注意あれ!これはあなたを標的に仕組まれた詐欺なのである。本物の「URL」と巧みに似せて、あなたの個人情報を盗み取り、預金などを引き出す“フィッシング”というインターネット犯罪だ。宅配業者を装った怪しいメールには返答してはいけない。差出人が定かでないメールの添付ファイルも開いてはいけない。あなたのスマホは詐欺グループが放つコンピューター・ウイルスに汚染されてしまう。だが、こうしたインターネット犯罪は、暴力団や半グレ集団が手がけているだけではない。海を越えて国家が主導しているケースも珍しくない。ロシア軍の侵攻でクリミア半島が奪われた後、ウクライナ全土の発電所に大がかりなサイバー攻撃が仕掛けられた。さらには、バングラデシュの国立銀行が標的とされ、電子決済で巨額な資金が盗み取られる事件も起きている。その背後には北朝鮮の国家機関が関与していた疑いが濃くなっている。こうして奪われた資金は北朝鮮が進める核兵器とミサイルの開発・製造の資金源となっている。私たちの身近で起きているフィッシング詐欺から大企業を脅して身代金を要求する“ランサムウェア”攻撃まで、新しいタイプの犯罪はインターネット空間を舞台に相次いでいる。日本政府も遅ればせながら、内閣にサイバーセキュリティセンター(NISC)を設け、新たに策定した国家安全保障戦略に「サイバー防御に能動的に取り組む」と謳っている。だが、中国、北朝鮮、欧米に比べて、訓練を受けた専門集団が決定的に不足している。日本政府はこの5年間で防衛費を総額43兆円まで増額するというが、サイバー空間と宇宙を舞台とする新しい戦争への備えは十分ではない。“将軍は一つ前の戦争を戦う”というが、いまの日本の姿はまさしくその典型である。, 【世界選手権で初優勝 – 天理大学合気道部OB池田太樹選手】天理大学合気道部OBで同部コーチの池田太樹選手(29歳・愛灘分教会教人)は、先ごろ天理大学柔道場で行われた「合気道世界選手権大会」短刀乱取競技男子個人戦に出場し、初優勝を果たした。同部OBの叔父の影響を受け、小学1年生のとき合気道を始めた。乱取競技を得意とし、大学2年生で世界選手権同個人戦3位入賞。4年時には主将として、チームを「全日本学生合気道競技大会」乱取競技男子団体戦優勝へ導く。卒業後も仕事の傍ら同部の部員と共に研鑽を積み、「関西合気道競技大会」で4度優勝。今春、同部コーチに就任した。今大会には、米国やスイス、アイルランドなど9カ国から約400人が参加。2回戦から出場した池田選手は、トーナメントを勝ち上がり、決勝でイギリス人選手と対戦。速攻を仕掛けた池田選手が「突き」を決め、2連続でポイントを奪い、2-0。個人戦初優勝を果たした。さらに池田選手は、種目別混合団体戦と短刀乱取競技男子団体戦にも出場し、それぞれ優勝に貢献した。池田選手は「学生時代に3位だった悔しさをずっと抱えていたので、今回、天理で大会が開かれることでチャンスだと思い、参加した。両親やOBの前で優勝できて、とてもうれしい。今後は海外の選手との戦いも増えるだろうが、負けないようもっと強くなる」と話している。◇なお、天理大学合気道部の政田歩海選手(2年)・中野翔平選手(1年)ペアが同大会演舞競技乱取基本の形17本(無段)で優勝。鈴木さよ選手(同)がカデット掛かり稽古(対短刀)と同短刀乱取競技女子で優勝、また同演舞競技乱取基本の形17本でも準優勝。有本結望選手(3年)が短刀乱取競技女子個人戦で準優勝した。