天理時報2021年6月27日号2面
特別企画”木の温もり〟でお迎え営繕課大工班木工班本部神殿をはじめとする神苑一帯では現在、帰参者の便宜を図るうえから、さまざまな整備が進められている。先ごろ、新型コロナウイルス感染拡大を防止する対策の一環として、木製の足踏み式消毒スタンドが神殿などに新たに設置された。また、殿内の各所に据え置かれたいすも、高齢者や身上者ら多くの参拝者に利用されている。これらを製作したのは、営繕部営繕課大工班および木工班の勤務者と天理高校第2部のひのきしん生たち。本部施設の木工事に携わる縁の下の力持ち”の伏せ込みの日々を取材した。木製の足踏み式消毒スタンドお目見え木製の足踏み式消毒スタンドは、神殿各礼拝場の正面階段下など8カ所に設置された。直接スプレーに触れる手押し式よりも安全に消毒できることか多くの帰参者に利用されている。材料には、蛇谷山(奈良県御杖村)のスギの間伐材を使用。節目のない部分を選び、殿内の建材になじむよう着色するなど、木の温もり”が感じられる工夫がなされている。この木製スタンドは、営繕課大工班が作った。天理市永原町の永原倉庫内に事務所兼作業場を構える同班は、日ごろ本部住宅の修繕、管内施設の設備工事に従事しており、先ごろリニューアルオープンしたお茶所や豊田山舎の階段の改修なども手掛けた。現在、勤務者およびひのきしん者5人と天理高第2部ひのきしん生7人の計22人が所属。勤務者・ひのきしん者のうち4人は、天理高第2部生として同班へ配属され、卒業後も勤務している。主任の長谷川剛さん(40歳・西六之宮分教会教人)も、その一人。木製スタンドは、長谷川さんの指示のもと、主に天理高第2部の生徒たちが手作りしたという。長谷川さんは「2部生時代に、『おぢばと教会につながること』を信条とする〝親方”の背中を夢中で追いかけた。憧れの人のつとめ方を私なりに若い世代へ伝えることが、おぢばでお育ていただいたことへの恩返しだと思っている。親元へ戻ったときに、進んで教会の御用に役立つ人材を一人でも多く育てていきたい」と話す。利用者の目線に立って一方、大工班に隣接して事務所と工場を構える同課木工班は、主に神殿、教祖殿、祖霊殿に関わる木工事や、足などの神具を製作する。現在の班員は、勤務者・ひのきしん者7人と天理高第2部ひのきしん生7人の計14人。殿内用の木製いすは、5年前に同班製作。主任の松田博次さん(4歳・弘明理分教会教人)は、利用者の目線に立って工夫したという。ベージュを基調とするオリジナルのいすは、座席部にスポンジを挟んで合成皮革で覆い、ほどよいクッション性を持たせた。年配の利用者を想定し、座面高は35秒と低めに設計。持ち運びがしやすいように軽量化も図った。また、神殿基壇の下足場に設置された木製いすも同班が手掛けた。座席部分には防水性のある素材を使用し、いすの両側に、立ち上がりを補助する持ち手と枕置きを備えている。松田さんは「班員が普段から意見交換をして、自主的に取り組むよう促している。勤務者と2部生が心をそろえて日々の御用につとめ、”真実のお供え”をさせていただこうと呼びかけている」と話した。下記QRコードから、営繕課大工班と木工班の作業などの様子を見ることができる(上)殿内用いすは5年前に設置されて以来、多くの参拝者に利用されている(右)下足場のいすは、立ち上がりを補助する持ち手のほか、杖置きも備える(左)神殿になじむよう工夫された木製の足踏み式消毒スタンド道友社合併号のお知らせ7月11日号と16日号を合併し、7月18日号として発行いたします。7月11日号はお休みとなりますので、ご了承ください。おやののこころおやのことばお月様が、こんなに明るく照らし下されている。『稿本天理教教祖伝』第三章「みちすがら」雨上がりの黄昏、仲夏の風情を求めて近くの青田道を散策しました。梅雨入りから1カ月余り。〝水無月の雨〟をたっぷり吸ったアジサイは、水を張った田に鮮やかな彩りを添えています。稲の苗は日一日と草丈を伸ばし、涼やかな風にさわさわと揺れています。水路から流れ込む水の音は、心まで洗ってくれるように清らかです。山の稜線に沈む夕陽を眺めながら、大きく深呼吸すると、自然の気が体中に染みわたるような感じがします。夕闇が迫るにつれ、その恵み豊かな大地で暮らす生き物たちの鳴き声が聞こえてきて、あっと言う間に大合唱になりました。意中の相手をデートに誘う〝自然界の恋歌”にしばし聴き入っていると、さざ波が広がる水田に、淡い月影が映り込んできました。「お月様が、こんなに明るくお照らし下されている」空を見上げると、雲間から上弦の月が神々しく顔をのぞかせます。まるで生き物たちの〝歌のステージ”を照らしているかのようです。月日・親神様の大いなるご守護が織り成す幻想的な光景に、思わず息をのみました。間もなく梅雨が明けそうです。雲一つない日は、天の川や流れ星が素敵夜空を演出することでしょう。団扇を手に星空の散策に出かけるのも趣があります。今年の夏も猛暑が予想されますが、折々の風情を味わいながら過ごしたいものです。(お)