“陽気ぐらしの演奏”心がけ
尺八奏者の平林良孝さん
尺八奏者の平林良孝さん(72歳・武中分教会ようぼく・福井県越前市)は、尺八の普及や邦楽界の発展に寄与したことなどが称えられ、越前市から文化功労者に認定された。
昭和44年、音楽大学在学中に聴いた尺八の演奏に魅了されて以来、数人の尺八奏者に師事。53年からは「平林火山」を名乗り、プロ奏者としての活動をスタート。58年に独立して尺八一派「火心道」を興し、61年には世界で活躍するプロの創作和太鼓集団「鬼太鼓座」の客演奏者ならびに笛指導者として招待され、北米で約7カ月間の公演活動を行った。
現在は、「楽しんで楽器と触れ合う」をモットーに、邦楽器教室「火心道火山会」を開いて生徒に尺八や篠笛の指導をするほか、越前市内外の小中学校で邦楽器の体験活動を推進するなど、邦楽の普及・発展に尽力している。
平林さんは「舞台に立つ際は、演奏を通じて観客に楽しんでもらえるよう”陽気ぐらしの演奏”を心がけている。これからも観客の目線に立った演奏を続けていきたい」と語った。
(福井・西村社友情報提供)