ひながたを素直にやってみる – 視点
2023・10/18号を見る
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大リーグの大谷翔平選手が今季アメリカンリーグのホームラン王に輝いた。
投手としても160キロを超える球を投げ、「二刀流は通用しない」との定説を覆し、いまや記録と記憶に残る大選手となった。大きな理想を掲げ、その実現に向けて着実に努力を重ね、確かな結果を出す姿に、憧れとともに快感を覚える。
才能に溢れていることは言うまでもないが、すでに高校時代には「マンダラート」という目標達成シートを作り、身体を鍛え、技を磨くことはもちろん、食べ物、寝ること、感謝やあいさつなど生活全般に至るまでストイックに努力し続けてきた。マンダラートとは、真ん中のマス目に実現目標を書き、周囲のマス目に目標達成のために必要な要素を書き込むことで、目標と課題を明確にするというもの。大リーグ先輩格のダルビッシュ有投手は「大谷君のすごいところは裏の部分」と証言している。
筆者にも人生の目標がある。ようぼくとして一人でも多くの人をたすけ、陽気ぐらしを伝えたい。陽気ぐらしをするための方法は、ほこりを払い、わが身思案を去ること、親神様にもたれきること、人をたすけること、教えを伝えることなど、教祖がさまざまな角度から明確にお教えくだされている。
たとえば、「全教一斉にをいがけデー」の際に、あらためて感じたことがある。こかん様が17歳で初めて大阪へ神名流しに赴かれたとき、心中にはいささか葛藤があったかもしれないが、そんななか、教祖が「行ってらっしゃい」と送り出されたであろう声を素直に受け、いそいそと出かけられたのだと思う。これに倣えば、たとえ神様のお話を切り出すことへのためらいがあったり、手応えや成果が感じられなかったりすることなどから、にをいがけへの苦手意識を持っていたとしても、まずは「素直にやってみる」ことが重要だろう。
長く道を歩んでいると、どうしても現状に折り合いを付けがちになる。いまは年祭活動の旬でもある。高い目標を掲げ、染みついた妥協心やしがらみを払拭して、教祖の教えを素直に実行し続けたいと思う。
(松村義)