イスラム圏の学生ら天理で学術交流 – 親里往来
AI音声で聞く
紙面レイアウトで見る
【AI音声対象記事】
スタンダードプランで視聴できます。

マレーシア国民大学でイスラム研究学部に所属する学生13人と引率者5人が9月25日、来訪した。
同大学は、マレーシアで最も権威ある大学の一つ。なかでも、マレーシアの国教の一つであるイスラム教の研究をテーマとする同学部は、これまでも日本を訪れ、日本各地の大学と交流を図ってきた。
来訪の目的は、日本の宗教や文化について学ぶこと。同大学の職員がイスラム教以外の宗教を建学の精神としている日本の大学を探す中で、天理大学に興味を持ったことがきっかけ。その後、日本でイスラム教の布教や文化交流活動を展開するジャパンダアワセンターを通じて天理大学に連絡を取り、このたびの交流が実現した。
当日、一行は天理大学宗教学科の学生約30人と共に「イスラームから現代世界を読み解く」と題した講義を受講。天理教学とイスラム思想を専門に研究している天理大学講師の澤井真氏(39歳・敷土分教会教人)が、それぞれの教えの特徴や違いについて、英語と日本語で説明した。続く質疑応答では、同学部の学生から「天理教にはクルアーンのような聖典はあるのか」など、数多くの質問が寄せられた。
この後、一行は本部神殿で参拝し、海外部部員らによる神殿案内を受けた。
さらに、天理大学で学生らによるプレゼンテーションと交流会が持たれた。
◇
来訪した学生の一人、ヌールアリーヤ・ビンティザイン(20歳)さんは「天理教の教えは、イスラム教の教えと共通する部分もあり、興味深かった。特に、他人と幸せを分かち合おうとする『陽気ぐらし』の教えに惹かれた。マレーシアの人にも、ぜひ一度おぢばを訪れるよう勧めたい」と話した。