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それゆへに月日でかけるはたらきに
とこへでるやらしりたものなし
「おふでさき」十三号81
10月に入り、日中も過ごしやすい気候になりました。信号待ちの間に車の窓を開けると、さわやかな秋風とともに、沿道に咲くキンモクセイの香りが漂ってきます。
先月、本部神殿の回廊で知り合いの布教師Kさんに会いました。Kさんは「この方、今回が初めてのおぢば帰りで、来月から修養科に入るんです」と、隣にいた男性を紹介してくれました。
もともと未信仰だったというその男性は以前、天理教の教会の近くに住んでいて、毎日、一人の青年が拍子木を手に歌い歩く姿が、なんとなく印象に残っていたそうです。その後、隣県へ引っ越し、お道と全く関わりのない生活を送る中で、たまたま駅前でKさんから声をかけられたのをきっかけに入信に至ります。Kさんは「当時の青年さんの姿があったおかげで、教えがすっと心に染みたのだと思います」と話していました。
ともすれば、人は自らの行動に目に見える成果を求めがちですが、自分がまいた種が、いつ、どこで芽を吹くか、到底計り知れないのが親神様のご守護の世界だと、あらためて実感するエピソードでした。
青年布教師たちの話に勇気を得て、直後の「全教一斉にをいがけデー」では、たったひと言の声かけも、たった一枚のリーフレットも、徒労に終わるものは一つもないと、一層の勇み心をもって取り組むことができました。
(榊)