第4回「にをいがけを心掛けよう」- 輪読会「いつもの暮らしに『諭達』の心を」
2023・10/18号を見る
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第17期読者モニターアンケート企画
「諭達第四号」のお言葉をもとに、読者モニターたちが自身の体験や考え方を交えながら、三年千日の歩み方について語り合う輪読会。第4回のテーマは「にをいがけを心掛けよう」。「諭達」の中で、「家庭や職場など身近なところから、にをいがけを心掛けよう」と示されるように、ようぼくは教祖の道具衆としての自覚を持ち、良いにをいを身に付けて、日常生活のどのような場面でもにをいがけを心がけることが大切であろう。そこで、今回は「にをいがけを心掛けよう」にまつわるエピソードを、読者モニターに寄せてもらった。
なくてはならない教会へ
坂下寛幸さん
47歳・釧正分教会長・北海道釧路市
6年前から教会で「こども食堂」を続けている。
きっかけは、戸別訪問で出会った近隣住人から「近所に天理教の教会なんてありましたか?」と言われたことだった。この地域に、なくてはならない場所になることを目指してきたが、実際は教会の存在を認識してもらえていなかったことが分かり、地域に根ざした活動をとの思いから「こども食堂」を始めた。
初回の参加者は4人ほどだったが、家族や信者さんの協力を得て活動を続けるなか、少しずつ参加者が増えていった。地域のさまざまな人が出入りするようになり、最近では個人的な相談に乗ったり、おさづけを取り次がせていただいたりすることもある。
これからも、教会が一人でも多く人が集まる場所になり、出会う方々にお道のにをい、教祖の教えを伝えさせていただけるように通りたい。
まずは日々の理づくりを
井上修平さん
26歳・牧之龍分教会ようぼく・東京都西東京市
高校生のときから親元を離れ、働きながら教会に住み込んでいる。
最近、職場で同僚の悩みや愚痴を聞いた際に、本人にとって願い通りの解決へと導くことができず、自身の不足につながることが続いた。そこで、会長さんに職場で教えを伝えることの難しさを相談したところ、「にをいがけをしようと、気を張りすぎているのではないか」と助言された。
以来、会長さんの言葉を思案する中で、にをいがけに対して「こうしなければならない」という考えに凝り固まっていたことに気づいた。
教祖は「先を短こう思うたら、急がんならん。けれども、先を永く思えば、急ぐ事要らん」(『稿本天理教教祖伝逸話篇』133「先を永く」)と教えられる。
まずは、生活の中で相手の心に寄り添い、悩みや愚痴を聞くことや、休日は教会の御用や道端のごみ拾いをすることなど、日々の理づくりを大切にしたい。
後輩の心に響いたお言葉
大塚徹さん
65歳・櫻地分教会ようぼく・奈良県香芝市
以前、職場でトラブルを起こす後輩がいた。あるとき、後輩と二人きりで話す機会があったので、働き方についてアドバイスしたうえで、「はたはたの者を楽にするから、はたらくと言うのや」(『稿本天理教教祖伝逸話篇』197「働く手は」)との教祖のお言葉を伝えた。そのときは誰の言葉か言わなかったが、よほど後輩の心に響いたのか、後日、自分で調べて「あれは天理教の中山みきさんの言葉ですね」と話しかけてきた。
以後、後輩は周りに気配りをしながら働くようになり、トラブルは減っていった。後輩がお道の信仰を始めたわけではないが、お道の精神を意識して仕事に取り組むようになったことがうれしい。
現在の私の仕事内容は、最前線で働く若者を後方から支援するものへと変わった。後輩たちが働きやすいよう、これまで以上に「はたはたの者を楽にする」ことを心がけている。そうするうちに、教祖からにをいがけのチャンスをお与えいただけると信じて。
普段の温かい言動から
川田真紀子さん
48歳・玉島ロスアンゼルス出張所長夫人・アメリカ
普段から周りの人に温かい言葉をかけることを意識しています。
コロナ禍の折、自粛生活が続いて子供たちは家庭学習を余儀なくされました。その中で真っ先に心配したのが、ママ友たちのことでした。「ようぼくとして自分にできることは何だろうか」と考え、オンラインで集まる場を持ち、お互いの近況を報告するようになると、それだけで不安な気持ちが和らいだと喜んでくれました。
いまはコロナの規制も緩和され、人と直接、顔を合わせられるようになりました。しかし、いざというときに「あの人に相談してみよう」と思ってもらうためには、普段から信頼を得られるような心がけが大切だと思います。
いつも人をたすける誠の心を意識し、人の心に寄り添い、温かい言動に努める。「なるほどの人」の姿を目指すことが、結果として、にをいがけにつながるのではないでしょうか。
「内を治める」から始めて
川島君子さん
79歳・龍分教会ようぼく・神奈川県横須賀市
教祖の教えの素晴らしさを、娘や孫に伝えることを心がけています。
私がお道の信仰を続けているのは、母の信仰姿勢にふれてきたからです。教祖に対する揺るぎない信仰心を持っていた母は、信仰初代の祖父母のことを敬い、どんな中も感謝の心で通っていました。
そんな母の姿を思うと、娘たちに教えを伝えるためには、まず私自身が良いにをいを身に付けなければいけません。
教祖は折にふれて、家庭内を治めることの大切さをお教えくださっています。まずは内々を治めることに専心し、感謝の言葉があふれる家庭をつくる。そうすれば、その姿が良いにをいとなって、娘や孫に教えの素晴らしさが伝わると信じています。
教友のアドバイスを胸に
髙橋ひろみさん
54歳・船三咲分教会教人・天理市
現在、仕事終わりや休日にリーフレット配りなどを続けています。元来、人見知りの私がにをいがけを始めたのは、ある教友のアドバイスがきっかけでした。
7年前、最寄り駅の前で車いすの母親と共に路傍講演に立つAさんと出会いました。その姿に感動した私は、一緒に路傍講演をさせてもらうことに。その後も路傍講演やリーフレット配りに何度か参加するうちに自信がつき、一人でも実動できるようになったのです。
いまは住む場所が離れ、一緒に実動することは難しくなりましたが、Aさんたちがおぢば帰りした際には、一緒に天理駅前で路傍講演をしています。
以前、Aさんは「たとえ1枚のリーフレット配りでも、毎日コツコツと続ければ、難渋を抱える人の救いにつながる」と話してくれました。Aさんのアドバイスを胸に、毎日3枚のリーフレット配りを目標に、これからもつとめさせていただこうと思います。
みんなのイチオシ
8月9日号から9月20日号までの天理時報紙面の中から、読者の関心が高かった“イチオシ記事”について、寄せられた感想を紹介する。
特別企画「おたすけに生きた女性――成人の歩みをたどる」池ハナ[上・下]
(9月13日号、9月20日号4・5面)
記事を読み、先人は命がけで神様にもたれていたのだと痛感した。身上をたすけられ、神一条の精神で布教に勤しむ姿は尊く、終盤の池四郎平さんとのエピソードには涙が出た。(60代男性)
20年来の眼病をたすけられた池ハナさんが、「神様の姉ま」と呼ばれるまでに成人していく様子が、ありありと伝わってきました。教祖140年祭に向けて、にをいがけに取り組む後押しをしていただきました。(70代女性)
鴻田忠三郎先生から「神様を見つめて通りなさい」とのお諭しを受けた池ハナさんが、信者たちの歓談時も常に神前に座り、神様を見つめて通ったというエピソードを読み、あまりに素直な神一条の精神に感激した。(50代男性)