管内学校の児童・生徒 英語で発表会
2024・1/31号を見る
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親里管内の児童・生徒を対象とする「2023年度天理学園英語スピーチ・レシテーション大会」(主催=同実行委員会)が1月20日、天理大学で開催された。これは、管内学校相互の交流を通じて英語教育の連携を促進し、児童・生徒の英語コミュニケーション能力の向上を図るもの。当日は、計10人が英語でスピーチやレシテーション(暗唱)を行った。
親里管内の学校では現在、小・中・高を通じて一貫した学習到達目標を設定する「天理学園英語教育ガイドライン(T-SEEGs)」に基づく英語学習を実施している。
このガイドラインは、学校法人天理大学の主導のもと、天理中学校と天理高校の英語教育に一貫性を持たせるために発足したプロジェクトの中で作成されたもの。これまで各学校が独自に行っていた英語教育を、校種間で連携させることをねらいとしている。
導入以来、到達目標の見直しを行うとともに、学校間の情報交換や行事の企画・運営を継続。2020年度からは、天理小学校を含む10年スパンの目標に更新された。
この間、プロジェクト発足当初から企画されていた「児童・生徒同士の交流の機会」の実現を目指して、同大会の実行委員会が立ち上げられ、2021年度に第1回大会を開催。コロナ禍の影響もあり、過去2回は児童・生徒らの発表をまとめてYouTubeで配信した。
流暢にスピーチや暗唱
当日は、天理小学校・天理中学校、天理高校第1部に学ぶ計10人の児童・生徒がエントリーした。
初めに、天理大の英米語専攻で学ぶ辻川萌さん(4年)がゲストスピーカーとして登場。流暢な英語で発表者にエールを贈った。
続いて、天理小学校6年生の4人が『はらぺこあおむし』で知られるエリック・カールの絵本『From Head to Toe』を暗唱しながら、さまざまな動物の動きを模倣するパフォーマンスを披露した。
この後、天理中学校と天理高校第1部の生徒が一人ずつ登壇。自身の夢や日本と欧米の文化の違いなどについてスピーチした。発表中は時折ジェスチャーを交えるなど、はっきりと内容が伝わるよう工夫する姿も見られた。
審査発表では、発表者全員に記念品が贈られたほか、天理中学校と天理高校の生徒の中から、一人ずつ特別賞に選ばれた。
発表者の一人、片山菜々さん(天理高校3年)は「ほかの発表者のスピーチに大いに刺激を受けた。英語力向上を図るための新たなきっかけを見いだせた」と話した。
また、大会実行委員会の責任者を務めた山本享史・天理大准教授は「当初の想定以上にハイレベルな英語のスピーチを聞くことができた。これまで実施してきた英語連携教育の成果だと感じている」と手応えを語った。