【AI音声対象記事】
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Q. 未信仰の女性と結婚し、前夫との間にできた8歳の男の子と3人で暮らしています。息子は事あるごとに実父と私を比べ、「前のお父さんのほうが良かった」と言います。どうすれば息子と打ち解けられるでしょうか。(30代男性)
A. 8歳ごろの子供にとって抽象的思考は難しいものです。法的に「これからは、この人が父親だ」と言われても受け入れがたく、前の父親と比べてしまうのも仕方ありません。
その点はあなたも分かっていて、息子さんに「お父さん」と呼ばれなくても、せめて打ち解けられるようにはなりたいのですね。
子供に限らず、人は誰しも自分が認められること、大切にされる実感は最高にうれしいもので、そういう相手に好意を抱きます。そこで、「前のお父さんが良かった」と言われたら落ち込むのではなく、「そうか。どういうところが良かった?」と聞いてみてはどうでしょうか。その内容があなたにできることなら、素直に受け入れて努力しましょう。
「良い」「悪い」という言葉を聞いたとき、私という人間全体の評価と解釈すると、単純に喜んだり、落ち込んだりします。しかし、自分の一部の評価と受けとめれば、冷静に耳を傾けることができます。
息子さんにとって、自分の話を否定も批判もせずに優しく聞いてくれる人には、必ず信頼や親しさを感じるに違いありません。
ただし、話をそのまま聞くことは、相手の要求にすべて応じることとは違いますので、できないことは丁寧に説明することが必要です。
回答者:古市俊郎(福之泉分教会長・公認心理師)