3季ぶり王座奪還に挑む – 天理大学ホッケー部男子
2024・4/17号を見る
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春4月、大学スポーツ界では、新チームがしのぎを削る春のリーグ戦が続々と開幕している。天理大学ホッケー部男子は、13日に開幕する「関西学生ホッケー春季リーグ」に向けて準備万端。ここでは、3季ぶりの王座奪還に挑む同部と、3月21日付でホッケー男子日本代表の新監督に就任した穴井善博・同部監督(36歳・同部OB)を紹介する。(10日記)
昨年、春季リーグを3位で終えたのち、夏の「全日本大学ホッケー王座決定戦」では、同リーグに所属するライバル・立命館大学を下して「日本一」を手にした天理大学ホッケー部男子。しかし、秋季リーグでは実力を発揮できず、2位に終わった。
新チームは、パスやレシーブ、シュートなどの基礎技術を徹底して鍛え上げている。
穴井監督は今年のチームについて、「昨年よりも技術面で多少劣るが、その分どれだけチームが一致団結し、『勝つ』という気持ちで戦えるかどうかが鍵になる」と語る。チームは現在、「一生懸命になれること」「勝つためにプレーできること」「絶対に諦めないこと」の三つのポリシーを掲げ、練習に打ち込んでいる。
チームの柱は、1年時から試合に出場し、巧みな守備でピンチを防ぐ石川創キャプテン(4年・ディフェンダー)。また、ミッドフィルダーの渡辺奎太副キャプテン(4年)は攻守の要で、視野の広さを生かした華麗なパスさばきでゲームをコントロールする。
「リーグ戦では守備にこだわる」と語る穴井監督。春からの戦いに向け、チームは守備力の向上とともに、カウンター攻撃の練習にも力を入れている。
石川キャプテンは「日ごろから試合をイメージした練習を繰り返し、メンタル面で絶対に負けないよう準備してきた。4年生は少ないが、それぞれにリーダーシップを発揮し、この1年を全力で戦っていく」と話している。
天理大学の初戦は13日、親里ホッケー場で関西大学と対戦する。
日本代表の新監督に就任 天理大学から二人目
穴井善博 天理大学ホッケー部男子監督
天理大学ホッケー部男子の穴井善博監督が、3月21日付でホッケー男子日本代表「サムライジャパン」の監督に就任した。天理大学ホッケー部関係者の男子日本代表監督就任は、2004年の長屋恭一氏以来、二人目となる。
高校時代から日本代表入りを経験し、国際大会で活躍。天理大部ホッケー部卒業後はコーチとして同部に携わり、2015年から監督を務めている。これまでに「全日本ホッケー選手権大会」「高円宮牌ホッケー日本リーグ」で、それぞれ2度チームを優勝に導いてきた。さらに、16年からは日本代表にコーチとして帯同。「東京2020オリンピック」でも代表コーチとしてチームを支えてきた。
穴井監督は「目下の目標は、2年後のアジア大会で優勝し、4年後のロサンゼルスオリンピックの出場権を最速で獲得すること。そのためにも、同部が掲げている三つのポリシーを代表チームにも浸透させ、世界で戦える力を養っていきたい。これまでに培ってきた経験を糧に、諸先輩方から受け継いだ五輪への思いを背負って、チームを指揮していく」と抱負を語った。