桃太郎は大和生まれ!?- 山の辺の道 心の景
晩春のある日、可憐な花が咲き誇る桃畑を訪ねた。後方に耳成山と畝傍山が見える。
桃にまつわる昔話といえば「桃太郎」。実は、大和に桃太郎生誕の地といわれる場所がある。一般に桃太郎のルーツとされるのは「吉備津彦命」だ。『古事記』に登場する皇子で、父である7代孝霊天皇の命で吉備国を平定した。「吉備」とは、現在の岡山県を中心とした地域のこと。だから、岡山がルーツだと思っていたのだが……。
話はこうだ。孝霊天皇の住まいである黒田廬戸宮が現・奈良県田原本町付近にあったとされることから、吉備津彦命=桃太郎の生誕地というわけ。もっとも神話の時代の記述だから、事実かどうか定かではない。
この写真は、檜原神社の西にある井寺池の堤で撮ったもの。大和三山と桃の花を楽しめる数少ない場所だ。訪ねることがあったときは、大和の桃太郎伝説のことも思い出してみてほしい。
(J)
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