天理大・天理高 初のプロ同時指名 – プロ野球ドラフト会議
天理大学野球部の友杉篤輝選手(4年)と、天理高校野球部の戸井零士選手(3年)は、10月20日に行われた「プロ野球新人選手選択会議(ドラフト会議)」で、友杉選手が千葉ロッテマリーンズから2位指名、戸井選手が阪神タイガースから5位指名を受けた。また、天理高OBの福永裕基選手(日本新薬所属)も中日ドラゴンズから7位指名を受けた。天理大の選手がドラフト会議で指名されたのは、一昨年の森浦大輔投手(広島東洋カープ)以来5人目。天理大・天理高の現役選手が同時にプロ指名を受けるのは初となった。
「大学で成長できた」ロッテ2位指名
天理大野球部 友杉篤輝選手
友杉選手は身長171センチ、体重70キロ。右投げ右打ちで、ポジションは遊撃手(ショート)。俊足・巧打・好守の三拍子そろったユーティリティープレーヤーだ。
小学1年生から野球を始め、立正大学淞南高校時代は1年秋からレギュラーとして定着した。
大学では1年時からベンチ入りし、2年時の秋リーグでレギュラーの座をつかみ、翌年春には3番打者を任された。4度のベストナイン、2度の首位打者を獲得し、4年時の春には、最優秀選手賞を受賞。今年の侍ジャパン大学日本代表にも選ばれた。
友杉選手は「輝いて見えたプロの世界に自分も立てるかと思うと幸せ。両親に感謝しているのはもちろんだが、大学入学当初は無名だった自分がここまで成長できたのは、天理大学で学ばせていただいたおかげ」と話した。
また、記者から同チームに同じ天理出身の中村奨吾選手(30歳・天理高OB)が所属していることを聞かれると、「レベルの高い選手なので、特に守備について、しっかり話を聞きたい」と答えた。
プロでの目標を聞かれた友杉選手は「走攻守バランスの取れたプレーヤーを目指す。足に自信があるので盗塁王も獲得したい。1年目は、一軍でのプレーを目標に練習を頑張りたい」と語った。
「プロ入り後が勝負」阪神5位指名
天理高野球部 戸井零士選手
戸井選手は181センチ、82キロ、右投げ右打ちの遊撃手。高校通算13本塁打の勝負強い打撃が持ち味。高校時代に一度もけがをしなかった体の強さも特長だ。
小学2年生から野球を始め、中学時代には侍ジャパン日本代表として、U‐12ワールドカップに出場した。
天理高へ進学後、1年秋にレギュラー入りを果たし、春のセンバツ大会に出場。2年の秋には主将を任され、3番遊撃手として活躍した。3年時には、春夏ともに全国大会出場。夏の全国大会では、2試合で4安打と活躍した。
指名を受けた直後、「素直にうれしい。順位は気にせず、プロ入りしてからが勝負」とほっとした様子で話すとともに、「阪神はファンの多いチームなので、それにふさわしい選手になりたい」と抱負を述べた。
そして、目標を聞かれた戸井選手は「浅村栄斗選手(東北楽天ゴールデンイーグルス)のように軸のぶれない力強いスイングができるようになりたい。二塁打にこだわっているので、プロでも量産し、一軍で活躍できたら」と話した。
中日7位指名
天理高OB 福永裕基選手
福永選手は180センチ、85キロ、右投げ右打ちの内野手。走攻守そろった選手で、逆方向にも力強く打てる長打力が持ち味。天理高卒業後は専修大学へ進学、社会人野球の日本新薬硬式野球部では副主将を務めた。
過去2度の指名漏れを経験してきたうえでの念願のプロ入りに、「最後の最後の指名で震えた」と喜びを噛みしめた。
なお、下記から、ドラフト会議当日の天理大での記者会見の動画を見ることができる。