クイーンズカップ準V – 天理大レスリング部 大谷彩歌選手
天理大学レスリング部の大谷彩歌選手(2年)は4月10、11の両日、東京都世田谷区の駒沢体育館で行われた「JOCジュニアオリンピックカップジュニアクイーンズカップ・レスリング選手権大会」ジュニアの部59キロ級で準優勝を果たした。
幼少のころは柔道に打ち込んでいたという。小学生になって柔道仲間に誘われ、地域のレスリング場へ通うようになった。その後、レスリング名門の中高一貫校である堺リベラル中学校へ。全日本ジュニアレスリング選手権大会カデットの部で、2、3年時に3位入賞。また、沼尻直杯全国中学生レスリング選手権大会では、48キロ級で準優勝した。
高校3年時、インターハイ57キロ級で3位入賞すると、全日本女子オープンレスリング選手権大会シニアの部57キロ級でも大学生を相手に奮闘、3位に入った。高校時代、天理教校学園高校との合同練習で何度も天理へ足を運んでいたことをきっかけに、天理大へ進学した。
得意技は、素早い動きで相手の背後を取る「片足タックル」と、手を摑んで一気に投げる「一本背負い」。昨年の「西日本学生選手権」62キロ級では、持ち前のスピードを生かしたタックルを武器に準優勝した。
その後、技を決めきる力を課題として、一つひとつの技の形を確認し、スパーリングなどの実戦的な練習に打ち込んできた。また、技のバリエーションを増やすため、片足タックルとは逆の足への「すかしタックル」も取り入れた。
迎えたクイーンズカップ当日。準決勝では「すかしタックル」を決めて試合の流れをつくると、10‐0とテクニカルフォールで勝利し、決勝へとコマを進める。決勝では、得意技の「片足タックル」を決めて相手の背後を取り、一時はリードしたものの最後は逆転を許し、2‐11で準優勝となった。
福井裕士コーチ(32歳)は「練習してきたことを、しっかりと発揮できていた。今大会を含めて、決勝で敗れたのは世界レベルの選手ばかり。いまよりもワンランク上を目指し、さらなる練習に励んでもらいたい」と話す。
大谷選手は「年度初めの試合で良い結果を出せたので、素直にうれしい。これからより一層実力をつけて、全国初優勝を目指したい」と意気込みを語った。