「柔道GS東京」天理勢2階級V
柔道の国際大会「グランドスラム東京」が12月3、4の両日、東京体育館で開催された。天理勢は天理大学柔道部OBの丸山城志郎選手(29歳・ミキハウス所属)、天理高校柔道部OGの新添左季選手(26歳・自衛隊所属・土佐分教会ようぼく)、天理大柔道部の植岡虎太郎選手(4年)が出場。丸山選手が男子66キロ級で、新添選手が女子70キロ級で優勝した。
意地を見せて優勝 – 丸山城志郎
今大会に先駆け、10月に開催された「世界柔道選手権大会」での3連覇を狙った丸山選手は、優勝に向けて全力を注いできた。しかし、決勝でライバルの阿部一二三選手に惜しくも敗北した。
「すべてを懸けた大会だっただけに、負けたことが本当に悔しくて、なかなか次へ気持ちを向けることができなかった」という。その後、苦悩の日々を過ごしてきた。
こうしたなか迎えた今大会は、阿部選手が欠場。ライバル不在の大会に臨んだ。
丸山選手は、初戦を「技あり」で勝利すると、以降は「一本」で勝ち上がっていく。勢いそのままに臨んだ服部辰成選手との決勝戦でも、開始52秒の「巴投」で一本勝ちし、優勝した。
インタビューでは「今日は負けてもおかしくない試合がいくつもあった。腐らずに毎日練習してきたから、調子が悪くても勝てたのかもしれない」と答えた。
2年後のパリ五輪に向けては「また“強い城志郎”を見せられるように、ひと回りもふた回りも成長できるように頑張る。パリ大会への道を、自分の力で切り開いていきたい」と力強く語った。
今年度GS2冠 – 新添左季選手
「内股」を得意とする新添選手。今年2月に行われた「グランドスラムパリ」で準優勝の好成績を残すと、今夏に行われた「グランドスラムハンガリー」では、決勝で一本勝ちして頂点に立った。
さらに、世界柔道では、個人戦で3位入賞。男女混合団体のメンバーにも選ばれ、3勝を挙げるなどして、チームの世界選手権5連覇に貢献した。
好調を保って挑んだ今大会では、決勝を含む4試合をオール一本勝ちで優勝した。
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なお、天理大柔道部の植岡選手は男子100キロ級に出場し、3位入賞を果たした。