この世は恩を報じ合う場 たすけ合いは世代を超え
人は生まれてこの方、たくさんの人たちの恩を受けています。両親は言うまでもなく、学校の先生や職場の先輩、上司など、多くの人々から有形無形の恩を受けて、一人前に成長していくものです。
なかでも親の恩は、なかなか返しきれるものではありません。天理教では、人間の魂は生まれ替わりを繰り返し、親が子となり子が親となって、互いに恩返しをするのだと教えられています。また、社会で受けた恩も、長じては立場を変えて次の世代へ返していることを思えば、まさに人生は恩の報じ合いとも言えるでしょう。
ところで、私たちは、人間同士で恩を返すことは知っていても、日々変わらず人間と自然へご守護くださっている神様への恩返しには、なかなか思い至りません。
神様への一番の恩返しは、難儀不自由している人、困っている人をたすけることと教えられます。人間を創造された親なる神様は、子供であるすべての人間が互いにたすけ合って暮らすことを、何よりもお望みになっているのです。