天理時報2023年8月2日号6面
【ファンファーレはいまも – 成人へのビジョン】「おふでさき」全1711首は、「これをはな一れつ心しやんたのむで」の一首をもって筆が擱かれています。「みかぐらうた」は、「このたびいちれつに だいくのにんもそろひきた」を最後に十二下りを終えます。「おさしづ」は、「篤と心を鎮め。皆々心勇んでくれ/\」というお言葉を最後に、本席様が出直され、立教以来70年にわたる啓示の締めくくりを迎えます。これら三原典のいずれの結びにも、その先に未来へ開かれたものが感じられます。新しい予感に満ちている。終わりで終わらない。完結しないのです。それはそのまま新しいスタートへとつながっています。私はこの終わり方が好きです。もちろん、原典が好き嫌いの対象ではないことは承知しています。それは原典に臨む正しい態度とはいえないかもしれません。でもやはり、この気持ちは「好き」というほかないのです。なんだか、とても気持ちがいい。清々しいのです。それは船出を祝うファンファーレのように私の心を鼓舞し、勇気づけてくれます。私たちは、そのようにして神様から送り出されている。私はそこに、子である人間へ寄せるをやの期待を感じます。イラスト・かにたづこ私は「元の理の世界を生きている」と思うことがあります。『天理教教典』第三章「元の理」の冒頭には「人間を造り、その陽気ぐらしをするのを見て、ともに楽しもうと思いつかれた」とあります。その後、人智の及ばぬ親神様のお働きによって人間が創造されるわけですが、その時点の遙か未来で――いや、未来という時間軸を用いていいのかさえ分からない至大な隔たりを超えて、創造時に教えられた十全の守護を、現在この全身に頂いて生きている、という感覚です。それは「元の理」と地続きの現在。そのとき「元初まりの話」は創造説話であると同時に、私が「陽気ぐらしをする」という現在進行形の物語になります。三原典の締めくくりは新しい始まりを予期させます。私たちは親神様から「陽気ぐらし」を託されている。大工が揃いきたなら、いよいよ陽気世界のふしんが始まります。それは心のきりなしふしんでもあるのです。「一れつ心思案頼む」「皆々心勇んでくれ」。ファンファーレは、いまも鳴り響いています。可児義孝, 【“天理柔道”を実地に体験 – 英国パブリックスクール柔道部】ハロー校の柔道部一行18人が来訪し、本部神殿で参拝した(7月18日)イギリスのパブリックスクール・ハロー校の柔道部一行18人が、7月17日から21日にかけて来訪した。同校は英国の伝統的な中高一貫校で、ウィンストン・チャーチル英国元首相をはじめ、ノーベル物理学賞受賞者など多くの著名人が輩出している。平成21年に細川伸二・天理大学教授(当時)が「陽気ぐらし講座」の講師として渡英した際に、竹内伸幸さん(65歳・旭志分教会旭志ロンドン布教所長)の紹介で地元道場を訪問。その道場で練習する同校の部員たちの「”天理柔道”を実地に体験してみたい」との思いから翌22年、同柔道部が初めて親里を訪れた。4年ぶり4回目の来訪となった今回、昭和39年の東京五輪でイギリス代表選手として活躍し、かねて”天理柔道”と親交のあるトニー・スウィニーさん(85歳・同部名誉顧問)も同行した。当日、一行は本部神殿で参拝。続いて回廊拭きひのきしんに励んだ。この後、天理高校の生徒と交流。また、柔道部と合同練習を行い”天理柔道”を実地に体験したほか、茶道や雅楽鑑賞などを通じて日本の伝統文化にふれた。さらに一行は、天理大学柔道部の練習も見学した。スウィニーさんは「”天理柔道”は、長い歴史や質の良い環境などの魅力に加え、試合中の姿勢や体の使い方が美しい。部員たちには、今回参加できなかった仲間へ、天理で学んだ精神や技術をしっかりと伝えてほしい」と話した。, 【すべてはご守護によって – 読者のひろば】大嶋千代里(27歳・北海道枝幸町)2022年7月初旬、第一子を授かったことが分かり、家族で大いに喜びました。しかし、ひどいつわりに悩まされ、一時は水しか飲めない状態に。体重はどんどん減っていきました。また、月末の定期検診の際に、卵子から染色体がなくなり、精子だけが入った受精卵となる「全胞状奇胎」という異常妊娠であることが発覚。すぐに摘出手術を受けることになりました。流産となってしまった精神的苦痛と、術後に服用していた薬の副作用による体調不良で、しばらくは大変つらい日々を送りました。そんななか、10月の秋季大祭に帰参し、真柱様が読み上げられる「諭達第四号」を拝聴しました。その中でお示しくだされた、「水を飲めば水の味がする」「ふしから芽が出る」「人救けたら我が身救かる」のお言葉が心に響きました。「諭達」をもとに夫婦で話し合い、つらい状況だからこそ、親神様・教祖に心をつなぎ、人のたすかりを願って実動させていただこうと心を定め、夕づとめ後に毎日、夫婦で神名流しを行いました。ところが、妊娠中に産生されるホルモンの数値が一向に下がらず、今年1月に医師から「このままでは発がんのリスクがあるので、抗がん剤治療を」と告げられました。たび重なる節に心を倒しそうになりましたが、夫婦で話し合いを重ね、「教祖140年祭のこの旬、きっと何らかの親神様のメッセージが込められている」と思い、一層心を込めて毎日の神名流しを続けました。こうして迎えた入院の日。血液検査の結果、なんとホルモンの数値が基準値まで下がっており、抗がん剤治療の必要がなくなったのです。不思議なご守護を目の当たりにし、親神様・教祖への感謝の心で胸がいっぱいになりました。思えば、これまで病状や薬の副作用でつらかったとき、なんとかたすけていただきたいと神様にすがることしかできませんでした。この節を通じて、親神様のご守護なくして子供を授かることも、健康でいることもできない、すべてはご守護によって生かされているのだと実感しました。その後の容体は安定しており、つい先日、経過観察期間を終えました。教祖140年祭に向け、今後も夫婦で心を揃えて人だすけに努め、親神様・教祖にお喜びいただけるよう通りたいと思います。