大和平野に鴎が飛んでいた!? – 山の辺の道 心の景
日本の国花といえば桜。では、国果は?答えは柿。柿は日本を代表する果実なのだ。しかし、ピンとこない人も多いのでは?
写真は、山の辺の道沿いの柿畑。天理市萱生町が利根早生という品種の発祥の地であることから、近辺には柿畑が多い。
柿の紅葉のことを「柿紅葉」といい、俳句の季語になっている。モミジのような艶やかさはないが、濃い赤、薄い赤、橙色、黄色、緑など、さまざまな色で織り成される味わい深い景色が一帯に広がる。
柿の季語には「木守柿」というのもある。日本には昔から、実を全部収穫せず、木の先端に少し残しておく風習があり、この実のことをいう。来年の豊饒を神に祈るとともに、お腹を空かせた鳥や旅人への心づかいでもあった。
身近に柿の木はなくても、大切にしたい日本人のこころ。国果はやはり、柿でいいのかもしれない。
(J)
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