「天皇杯」準V 有終の美飾る – 教校学園高レスリング部コーチ 田中真男選手
天理教校学園高校レスリング部コーチの田中真男選手(24歳・湯浅分教会ようぼく)は、昨年末に東京都世田谷区の駒沢体育館で行われた「天皇杯全日本レスリング選手権大会」に出場。今大会を現役最後の試合と決めてマットに立ち、男子グレコローマンスタイル82キロ級での準優勝を手にし、有終の美を飾った。
教校学園高でレスリングを始め、インターハイ出場。名門・日本体育大学で4年間レスリングに打ち込んだのち、教会本部に勤務。おぢばに伏せ込みながら選手と指導者の二足の草鞋を履いてきた。
前回の「天皇杯」と、昨年6月の「全日本選抜レスリング選手権大会」で準優勝したものの、「相手選手に対して力負けを感じた」と振り返る田中選手。勤務後の限られた時間内に、ウエートトレーニングなどを中心に強化を図り、現役最後の試合での「優勝」を誓って大会に臨んだ。
準々決勝から出場すると、初戦をテクニカルフォール(コールド勝ち)で勝利。準決勝も「一本背負い」などの技を決め、9‐4で圧勝。決勝へと駒を進めた。
決勝戦では、リフト技などでポイントを稼ぎ、5‐1とリードして前半を終えたものの、後半戦で細かくポイントを奪われ、5‐7で敗れた。
田中選手は「教校学園高校の先輩方からたくさんの応援メッセージを頂いたが、敗れてしまい、とても悔しい。高校から続けてきたレスリング生活はいったん終えるが、チャンスがあれば、レスリングの舞台に戻りたい」と話した。
なお、今大会の同フリースタイル125キロ級では、天理大学レスリング部の大石希選手(4年)と同部コーチの福井裕士選手(33歳・樽水分教会愛知川布教所ようぼく)がともに3位入賞した。
天理大生として11年ぶりに「天皇杯」入賞を果たした大石選手は、「教校学園高校時代から『忍耐・努力・感謝』の精神で競技に打ち込んできたからこそ、全日本3位の結果を残せたと思う」と語った。