3年ぶり弦楽“兄弟GP” – こども音楽コンクール
天理中学校弦楽部と天理小学校の児童は、先ごろ「こども音楽コンクール」(TBSラジオ主催)で、ともに第1位相当の「文部科学大臣賞」を受賞。天理中は「合奏第1部門」で4連覇を達成し、10回目の頂点に。一方、天理小は「重奏部門」で同賞を獲得し、3年ぶりに同大会での“兄弟グランプリ”を成し遂げた。
4大会連続10回目の受賞 – 天理中弦楽部
今年で70回目を数える同コンクールは、全国935の小・中学校が日本一の演奏を競い合う国内最大級の大会。「重奏」「管楽合奏」など六つの部門が設けられ、半年間かけて実施される。
年末にブロック別の最優秀校が決定すると、年明けにブロック大会の録音データをもとに審査する「文部科学大臣賞選考会(全国大会)」が行われる。
大会4連覇に向けて天理中弦楽部が選んだ曲は、ホルスト作曲の『セントポール組曲』。
同曲について、コーチの上田真紀郎さん(45歳)は「フィナーレで、『ダーガソン』という舞曲と『グリーンスリーブス』という民謡が重なり、感動的な音楽へと発展する。この点に、情熱をもって音づくりをすることを重視した」と話す。
迎えた西日本大会当日。25人のメンバーは、舞曲ならではの躍動感を大切にしつつ、美しいメロディーを披露。4大会連続10回目となる「文部科学大臣賞」を受賞した。
キャプテンの庄司有希さん(3年)は「コロナの影響があるなか、たくさんの方々に支えられて活動を続けることができた。お世話になった方に、感謝の気持ちでいっぱい」と話した。
「弦楽教室」の二人が快挙 – 天理小
天理教音楽研究会「弦楽教室」へ通う村山さくらさん(天理小6年・第1バイオリン)と田川勇気君(同・第2バイオリン)は、バイオリン二重奏で「重奏部門」に出場。文部科学大臣賞を受賞した。
二人が演奏した曲は、ベリオ作曲の『デュオ・コンチェルタンテ第3番第3楽章』。指導に当たった上田コーチは、「二つのバイオリンがメロディーを交換しながら、それぞれの個性を競い合ったり、協力し合ったりする曲。練習では、それぞれがメロディーをどのように演奏するかを考えさせたり、あえて表現を変えたときのお互いの反応を感じ取らせたりすることで、充実したアンサンブルを目指した」と語る。
本番では、2本のバイオリンが織りなす鮮やかな旋律を奏でた。息の合った掛け合いを見事に表現し、最高賞に輝いた。
村山さんは「この賞を目指して練習してきたので、とてもうれしいです」。田川君は「間違えたらどうしようかと心配だったが、気持ちよく無事に演奏できて、親神様・教祖に感謝した」と話していた。