国際大会で金メダル獲得 – 天理大空手道部 橋本大夢選手
天理大学空手道部の橋本大夢選手(4年)は、1月13日から15日にかけてギリシャ・アテネで開催された「KARATE1シリーズAアテネ大会」男子組手競技60キロ級に出場。海外選手との戦いを制してトーナメントを勝ち上がり、金メダルを獲得した。
父が会長・師範を務める道場で3歳から空手を始めた。二人の姉も空手選手。高校では県大会個人組手競技で3位入賞した。
高校時代、監督の指導のもと、3年へ進級する際に「組手」の構えを右構えから左構えへ変更。「慣れたらとても戦いやすく、『組手』に今後の伸びしろを感じた」と話す。
天理大3年時、「近畿地区空手道選手権大会」で3位入賞すると、昨年3月の「2022年シニア強化選手選考会」で準優勝。さらに、6月の「全日本空手道体重別選手権大会」で全国大会初優勝を果たした。
得意技は「刻み突き」。相手選手のプレーを分析し、弱点や隙を見つける戦い方を得意とする。
2022年12月、海外の大会に出場。ウズベキスタン・タシケントで開かれた「WKFアジア空手道選手権大会」シニアの部で銅メダルを獲得した。
この大会の経験から「突き技の隙を減らし、正しいフォームで突く」練習を繰り返し、「シリーズAアテネ大会」に挑んだ。
4連勝して臨んだコート決勝では、橋本選手よりも約20センチ身長が高いトルコの選手と対戦。リーチ差に苦戦しながらも1ポイントを先取。その後、2‐2の同点に持ち込まれたものの、先取勝ち(試合で先にポイントを取った選手が勝利する)で決勝トーナメントへ進んだ。
その後は、準決勝を3‐0、決勝も「刻み突き」や「前拳」「逆突き」の連続技などでポイントを奪い、8‐1と圧倒。国際大会初の頂点に立った。
なお、この結果を受け、世界ランキングが85位から27位へと上昇。32位以上の選手が出場できるプレミアリーグへの出場資格を手に入れた。
橋本選手は「監督や先輩方、仲間たちの協力に感謝している。試合では勝ちにこだわりすぎず、楽しんで戦うことができた。その結果、優勝できて、お世話になった方への恩返しにつながったと思う。ここからが新たなスタートライン。もっとポイントを稼いで、世界ランキングの上位を目指す」と語った。
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なお、「WKFアジア空手道選手権大会」には、同部の笠谷純行選手(1年)も出場。男子U‐21の部組手競技84キロ級に出場し、3位決定戦を2‐1で勝利。銅メダルを獲得した。
笠谷選手は「とても緊張したけれど、3位に入れて良かった。しかし優勝はできなかったので、満足のいく結果ではなかった。今後も国際大会に出られるチャンスをつかみ、結果を残していきたい」と話している。