基礎づくりに努力と喜びを – 視点
3月に入り、各学校では卒業、進学、進級の春を迎えている。新たな門出に当たり、親里における学校教育とそこで学ぶ者の心得を中山正善・二代真柱様のお言葉にたずねたい。
二代真柱様は、昭和30年から毎春、親里管内の学校教職員、学生、生徒、児童、園児を一堂に集めて訓話された。お話の対象は広範囲に及ぶが、信条教育の理念を親心いっぱいに語られた。
昭和42年、お出直しの年のお話では、若者に対する夢と希望として、「限りない理想に向かって、自分の努力を傾倒していくところに、そこに我々の命があり、喜びがあるということを、しっかり胸に置いていただきたい」と、”陽気ぐらし”という教祖のご理想に向かって、日々コツコツと努力を傾けていくこと。そこに、自分たちの使命と喜びがあることを胸に刻み込むよう求められた。
そして二代真柱様は、皆さんには両親や教会の人たち以上に、教祖のご期待がかけられていることを忘れてはならないとして、「教祖からみれば、可愛い我が子としての成人をお待ちかねいただいておる」とも仰せられる。
「教祖の足跡を、勇んで、喜んで通り得るような人間となること、(中略)朝起き、正直、働きの三つを実行できること、不言、言わず語らずの間に、身につける徳を養い得ること、これをしっかりこのおぢばに於ての学生生活の間に身につけていただきたい」と、ひながたの中から「朝起き、正直、働き」を具体的に取り上げ、学生生活を通して、これらを習慣として身に付けるよう望まれている。この三つのかどめこそが、すべての物事の根底になるというのである。
「教祖の御理想によっての、立派な陽気ぐらしの人生を味わい得る人間をつくりあげる」、その一端を担うのが、親里における学校教育といえよう。
若者に対して、陽気ぐらしの基礎づくりに努力と喜びを傾けるよう、大きな期待を寄せられたのである。
(山澤)