「文化庁長官表彰」受賞 – 埼玉の藤原和子さん
芸術教育の振興に貢献
藤原和子さん(62歳・船明松分教会ようぼく・鶴ヶ島市)は先ごろ、全国大会上位賞の常連校として知られる星野高校(埼玉県)箏曲部の顧問として長年にわたり指導に携わり、芸術教育の振興に貢献した功績などが称えられ、「令和3年度文化庁長官表彰」を受賞した。
強豪校を長年指導
同賞は、文化活動に優れた成果を示し、日本文化の振興に貢献した人に授与されるもの。令和3年度は歌舞伎俳優の市川海老蔵さん、フランス料理人の坂井宏行さんなど、錚々たる“文化人”74人が受賞している。
結婚を機に埼玉県へ移り住んだ藤原さん。平成3年から同校の英語教員として勤務し、5年から箏曲部の顧問に着任して以来、28年にわたり指導に携わった。同部は“文化部の甲子園”として知られる「全国高等学校総合文化祭」で、これまで最優秀賞を6度受賞。屈指の強豪校として、その名を全国に轟かせている。
また同部は、文化庁が主催する国際交流事業で中国や韓国などへ派遣され、海外演奏交流会も行ってきた。16年のインドネシア・スマトラ島沖地震や20年の中国・四川省地震の際には、星野高主催のチャリティーコンサートで演奏。箏曲を通じて「自分たちにできることは何でも」という思いで、ボランティア活動にも力を注いできた。
藤原さんは「今回の受賞は、私一人の力ではなく、恵まれた環境やたくさんの人たちとのつながりによって受賞できたものだと思う。お世話になったすべての人に感謝したい」と話している。