第3回「水を飲めば水の味がする」 – 輪読会「いつもの暮らしに『諭達』の心を」
2023・8/23号を見る
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第17期読者モニターアンケート企画
「諭達第四号」のお言葉をもとに、読者モニターたちが自身の体験や考え方を交えながら、三年千日の歩み方について語り合う輪読会。第3回のテーマは「水を飲めば水の味がする」。「諭達」の文中で、「『水を飲めば水の味がする』と、どんな中でも親神様の大いなる御守護に感謝して通ることを教えられ」と示されるように、ようぼくは日々どのような中も、親神様がご守護くださっていることに感謝して通ることが肝心であろう。そこで、今回は「水を飲めば水の味がする」にまつわるエピソードを、読者モニターに寄せてもらった。
新型コロナ感染で味覚を失い
小長谷啓太さん
47歳・華越一分教会ようぼく・名古屋市
昨年、新型コロナウイルスに感染した。発熱や咳が1週間続いた。特につらかったのが、味覚障害になったことだ。
それまでは食事のたびに、おいしい、甘い、辛いなど無意識のうちに味を楽しんでいた。ところが味覚が無くなると、お腹はすいても食欲が湧かず、ただ義務的に食事を取る毎日。味覚を感じないことが、これほど虚しいこととは思わなかった。
そんな生活が1カ月続き、食べて味わえること、普段と変わらない生活が送れることが、どれだけ幸せなのかと痛感した。家族にも私の経験を伝え、当たり前だと思っていることは、すべて神様のご守護あってのこと、感謝して通らせていただこうと話し合った。
無意識に日々を過ごしていると、感謝の心づかいを忘れてしまいがちになる。このことに気づかせてもらったコロナの節に感謝しつつ、普段から有り難いという思いを意識して過ごしていきたい。
二度の身上で心を入れ替え
飯田ひとみさん
64歳・市川分教会教人・兵庫県姫路市
先日、「帯状疱疹」と診断されました。針を刺すような肌の痛みに苦しむなか、不意に昔の記憶がよみがえりました。
30年ほど前に「三叉神経痛」を患い、日常生活も送れないほどの神経痛に悩まされました。さまざまな治療法を試すも改善されず、闘病生活は7年に及びました。
そんななか、修養科を志願し、2カ月目に痛みが消えるという鮮やかなご守護を頂いたのです。このとき「ご恩に報いるため、これからは優しく温かい心で人に接し、人だすけをしよう」と心に決めました。
しかし、時が経つにつれて健康な体に慣れ、周囲の人に不足してしまうことも。今回の身上は、私の心づかいを改めさせようと、神様がお見せくださったのだと思います。
現在、まだ痛みはあるものの徐々に回復へ向かっています。これからは心を入れ替え、ご守護に感謝して温かい心で人だすけをしたいと思います。
「おうた」を歌える有り難さ
豊﨑規正さん
61歳・東浅草分教会教人・愛知県新城市
何不自由なく音が聞こえることに、親神様の大きなご守護を感じている。
私たち家族は耳に身上を見せられることが多く、父は若くして難聴になり、補聴器を使っている。また、親戚にも耳を患う人が少なくない。
「中山善衞・三代真柱様が創作された『おうた』を歌い継ぎたい」との思いで、現在、愛知教区合唱団の指揮者を務めている。指揮者にとって大切なことは「音をしっかりと聴くこと」。耳にお手入れを頂くと、それも叶わない。健康な耳をお借りして、御用にお使いいただけることは、何よりも有り難いご守護だと実感する。
親神様・教祖、そして「おうた」の素晴らしさを教えてくださった三代真柱様に喜んでいただけるようにつとめたい。
“正しい目の使い方”を心がけ
田中一慶さん
37歳・美濃福富分教会長・岐阜市
「今日も目が見えます。ありがとうございます」。このお礼から、私の一日は始まる。
15年前の夏、「緑内障」と診断された。気づかないうちに視野が欠け、失明に至ることもある病気で、完治することはない。当時22歳、失明への恐怖から何度も枕を濡らした。
いまも時折、強い不安に襲われる。そんなときは『稿本天理教教祖伝逸話篇』を開くようにしている。『逸話篇』には、目の身上を患った方に対する教祖のお言葉が多く収載されており、それらを読むと不安な気持ちが消えていくのだ。
また、教祖のお言葉にふれる中で、“正しい目の使い方”について考えるようになった。そして、難儀する人を見つけるために、人の良い姿を見つけるために目を使わせていただこうと心に決めた。
これからも親神様のご守護を忘れることなく、“正しい目の使い方”を心がけ、ご恩報じの道を歩みたい。
ご守護に気づきご恩報じへ
中村盛彌さん
76歳・大成分教会大中布教所長・東大阪市
15年前、「腎臓がん」を患った。手術は無事に成功したが、術後、食事はおろか水も飲めない生活が続いた。
水を飲む許可が出たのは10日後。早速、売店へ行き、水を買った。嚙みしめるようにゆっくりと飲み下しながら、当たり前だと思っていたことは決してそうではなく、すべて神様のご守護あってこそと強く実感した。
退院後は、抗がん剤を服用することなく、結構にご守護いただいた。以来、何かご恩返しをさせていただこうとリーフレット配りをするように。すると徐々に、お話を聞いてくださる方や、別席を運んでくださる方ができ、現在も続けている。
これからもご守護に感謝し、親神様・教祖にお喜びいただけるように通りたい。
4年ぶりの団参引率を通じて
松村 純さん
49歳・博門分教会長・福岡県北九州市
4年ぶりに開催された「こどもおぢばがえり」に30人ほどの子供たちを連れて帰参した。
期間中、酷暑のため体調を崩す子供が数人出た。そのたびに、スタッフがおさづけを取り次がせてもらった。すると、食事が喉を通らなかった子の具合が次第に良くなり、ご飯を食べるように。その姿に胸を撫でおろした。幸い、全員大事には至らず、無事に九州へ戻ることができた。
今回の引率を通じて、普段何げなく使っている身体は親神様からの「かりもの」なのだと、あらためて実感した。私たちが当たり前に暮らす日常は、日夜変わらぬ親神様のお働きがあってこそ。そのことへの感謝の気持ちを子供たちに伝えていくのも、育成会員の大事な務めだと思う。
教祖140年祭へ向かう旬に、ご守護への感謝を常に忘れず、ご存命でお働きくださる教祖にご安心いただけるよう、力強い歩みを進めたい。
みんなのイチオシ
7月5日号から8月2日号までの天理時報の中から、読者の関心が高かった“イチオシ記事”について、寄せられた感想を紹介する。
ヒューマンスペシャル 毎日の布教実動欠かさない“ようぼく医師”永吉美砂子さん(7月12日号1・4・5面)
母親の出直しを“生き節”として信仰に目覚め、活躍されている姿に感動しました。医師の仕事と布教活動との両立は、なかなかできることではないと思います。これからも“ようぼく医師”として教内外で活躍されることを楽しみにしています。(70代女性)
さまざまな節を経験しながらも、教会へ足を運ぶうちに、だんだんと心の向きが変わっていった姿に、信仰の有り難さを、あらためて感じた。このような教友がいることを知り、教祖140年祭に向けて大きな勇みを頂いた。(40代男性)