「にをいがけ強調の月」に積極活用へ – 『すきっと』第40号
2023・9/6を見る
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「すきっとした気分で暮らすために」をコンセプトに、各界の第一線で活躍する人々へのインタビューを中心に、生き方・考え方を思索・提案する『すきっと』第40号が9月1日、発刊された。最新号は「MASTERY――熟達」を特集テーマに、著名人が信念や矜持について語っている。また本誌は、今年から年1回の発刊とし、発行月を「にをいがけ強調の月」に合わせることに。未信者へのにをいがけや信仰の浅い人への丹精の“ツール(道具)”として、積極的な活用が期待される。
最新号の“見どころ”
最新の第40号は、A4判112ページ、オールカラー。定価は新たに880円(本体800円)へ改定。ここでは、今号からリニューアルした点とともに、にをいがけや丹精の“ツール”として広く活用されている本誌の特徴を、あらためて紹介する。
表紙のデザイン一新
タイトルロゴ「sk!tto」は、「i」の文字の部分にエクスクラメーションマーク「!」を採用。これは、本誌のタイトルである「すきっと」の語感を、より強調するもの。自分も人も共にすきっとした気分で暮らせる社会を目指し、「一歩踏み出す」あるいは「心勇んで歩み始める」、そんな私たちでありたいとの願いを込めている。
新連載「この道」がスタート
各界で活躍するようぼくを取り上げる新連載がスタート。本誌のメーンコンテンツである各界のトップランナーへのインタビュー記事の中に、毎号ようぼく一人を加えることで、“お道の香り”を読者に届けることを目指す。第1回は映画監督の井上春生氏が登場。
信仰エッセーも充実
連載中の信仰エッセーも、ますます充実。羽成守・日帝分教会長による「心だすけの処方箋・ようぼく弁護士からのメッセージ」、平葉子・奈良市立看護専門学校校長による「胸の奥にこの花あるかぎり」、岡田正彦・天理大学教授による「陽気遊山」は、いずれもお道のものの見方や考え方を日々の暮らしに生かす手がかりとなる。
身近な人への贈り物に
本誌の内容は、ひと言でいえば「各界のトップランナーからのエール」。それぞれの体験に基づく、さまざまな人生の知恵が語られている。お道を信仰している人だけでなく、いまは信仰に興味がなかったり、信仰から遠ざかったりしているような人にもオススメ。友人や知人、あるいは子供や孫など、身近な人へのにをいがけや丹精のツールとして活用できる。
光ることば
特集テーマ「MASTERYー熟達」から
片岡孝太郎・片岡千之助(歌舞伎俳優)
孝太郎 『忠臣蔵』のような作品がまさにそうですが、歌舞伎を初めて観た方が感動の涙を流してくださるのは、日本人の遺伝子の中にある美徳にふれるからだと思うんです。それは若い子たちにもあるはず。歌舞伎は、そうしたものを呼び覚ます力のある演劇だと思っています。
千之助 いまの若い人たちは歌舞伎の古典をあまり知りません。別の見方をすると、彼らにとっては未知のものですから、それは最先端でもあるといえます。だから、歌舞伎を知らない若い人たちに合わせていくのではなくて、歌舞伎の軸である古典の良さがしっかり伝わるように、努力や工夫をしていくことが大切だと思います。
伊勢正三(シンガーソングライター)
『なごり雪』を書いたのは、二十一の秋でした。その時代、ほんの数年前ですけど、すごくつらかったり悲しかったりした思い出が、歌として花開くわけですね。何が役に立つか分からない、すべてのことにやはり意味があったと、そのとき教わるわけです。
俵 万智(歌人)
「最近、きゅうりが安くなってきたから夏だな」。これだけでは大河ドラマや長編小説にはなりませんが、それで一首の歌にはなるんです。そういう小さなもの、小さいけれど確かにあるものを幸せに感じる気持ち……。歌を作っていると、そういう心が鍛えられていくような気がします。
布施 努(スポーツ心理学博士)
仮に部員が五十人いれば、チームが勝つためにできることは五十通りあります。私はそれを、一人ひとりの“設計図”と呼んでいます。選手や監督と話し合いながら、設計図を作っていく。それが出来上がり、ゴールへの道筋がはっきりすれば、自分のすべきことが分かり、努力もしやすくなるのです。
新連載 この道
井上春生(映画監督)
奈良県天理市生まれの井上春生さんは、長年、映画やテレビ、CMなどの映像の世界で幅広く活躍するプロフェッショナル。国内で順次公開中の映画『眩暈 VERTIGO』は、「アメリカ前衛映画の父」といわれた男の死と、彼を悼み、亡き友の幻影を探し求める一人の著名な詩人の姿を追った作品だ。これまで世界各地の映画祭でグランプリや最優秀賞を次々と獲得。その数、なんと49冠。同作品に込めた思いと、これまでの歩みを聞く。
人と世界と共に歩む「フィルムメイカー」へ
父(井上昭夫氏)が天理教シンガポール出張所の初代所長として赴任することになり、僕も小学四年から中学二年までの五年間をシンガポールで過ごしました。
多種多様な文化が入り混じる異郷の地で、父が最初にやったことは、スポーツや音楽といった共通の文化で、現地の人たちとの接点をつくることでした。そうした取り組みを通じて、天理の教えにもふれ、信仰を求める現地の人も出てきました。
文化交流を通じて互いの信頼を深め、人間としての考え方や感受性、信じる気持ちを熟成して、ある日突然、パッと花が咲く瞬間を待っていたのでしょう。これは、映画製作にも通ずるところがあると思います。