全日本学生 団体・個人でV – 天理大学合気道部
2023・11/8号を見る
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天理大学合気道部は先ごろ、東大阪市の近畿大学記念会館別館で開催された「全日本学生合気道競技大会」に出場。女子乱取団体戦と同演武競技対武器で、それぞれ優勝した。団体戦は5年連続11回目、対武器は34年ぶりの栄冠に輝いた。
対武器に出場したのは、大朋祥乃選手(4年=写真中央)と鬼塚日和選手(同=同右)のペア。
大学から合気道を始めた両選手。コロナ禍で大会が開かれない中も、練習の際には「応用力を磨くため、基本を忠実に繰り返した」という大朋選手。一方の鬼塚選手は「やみくもに続けるだけでは形が崩れるため、こまめに監督に確認するなど、客観性を意識した」と振り返る。
昨年の「関西学生合気道競技大会」で初めてペアを組んだ二人。同大会で準優勝すると、同年の「全日本学生」でも僅差で準優勝。今大会に向け、あらためて優勝を目標に掲げて研鑽を積んできた。
また、5連覇が懸かる団体戦に向けても、全国大会で活躍したOB・OGの協力のもと、乱取り稽古を続けてきた。
34年ぶりに優勝飾る
大会は、三人一組による女子団体戦から行われた。メンバーは大朋、鬼塚の両選手に加えて、昨年の「全日本学生」乱取競技個人戦で優勝した有本結望選手(3年=同左)の3人。
シード権を獲得した同部は準決勝で国士舘大学を相手に3-0のストレート勝ちを収める。
決勝の相手は関西学院大学。まず、先鋒の鬼塚選手が得意の「前落とし」などでポイントを奪い、4-0で勝利。続く有本選手も白星を挙げると、大将の大朋選手は前半に「下段当て」などを決めて大量リードを奪い、16-0と圧勝。団体戦5連覇の快挙を達成した。
また対武器では、予選を12組中1位で通過して、シード権を獲得。準決勝の成城大学戦を3-2の僅差で突破すると、奈良女子大学との決勝戦は、天理伝統の気迫のこもった演技が評価され、5-0で勝利。34年ぶりとなる優勝を飾った。
このほか、女子乱取個人戦では有本選手が3位入賞した。
大朋選手は「昨年、悔しい思いをしていたので、『絶対優勝する』と気合を入れて練習してきた。一緒にやってきた鬼塚選手と共に、最後の大会で優勝できてうれしい」と笑顔を見せた。
鬼塚選手は「自分は合気道に向いていないと思うときもあったが、諦めずに続けてきて良かった。対武器では、なかなか優勝できずに悔しかったけれど、ペアの大朋選手と最高の形で終われることができて胸がいっぱい」と喜びを表した。