【AI音声対象記事】
スタンダードプランで視聴できます。
信心は、末代にかけて続けるのやで。
『稿本天理教教祖伝逸話篇』41「末代にかけて」
青空が広がった秋の日、初席者を連れて、紅葉真っ盛りの親里に帰らせていただきました。
このたび「お誓いの言葉」を申し上げた二人は、信仰家庭に育った大学生たちです。従兄弟同士の間柄で、それぞれの母親と祖母も付き添う”三世代のおぢば帰り”になりました。
和気藹々とした雰囲気のもと、笑顔で取り次ぎの部屋に入っていく二人の様子を、親々は晴れやかな気持ちで眺めたことでしょう。印象深かったのは、その足で早速、息子のおつとめ衣を見立てようと、天理本通りの神具店へ向かう母親たちの姿でした。おさづけの理の拝戴に向けて、万端に準備しておきたいと思ったそうです。
「あの子たち、自分でおつとめ衣を着られるようになるかなあ」
そう言って優しくほほ笑む祖母の言葉に、三世代で月次祭のおつとめ奉仕を勤める未来の姿が思い浮かび、とても温かい気持ちになりました。ふと頭をよぎったのが、掲出のお言葉です。
親から子へ、子から孫へと信心が引き継がれていく。教祖が常にお望みくださっているのは、そうした信仰の絆に結ばれた親子の姿でしょう。この日、喜び勇んで帰参した三世代の親子孫に、教祖はどんなお言葉をかけてくださったのでしょう。
初席を運び終えた二人の若者が、部屋から颯爽と出てきました。迎える親々のまなざしは、どこまでも温かさにあふれていました。
(大西)