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教友有志が励まし合い三年千日の実動を後押し 第7回 地域の布教グループの取り組み – リポート三年千日 一手一つに成人の歩みを


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教祖140年祭活動の指針となる「諭達第四号」の発布から1年が過ぎ、三年千日の”踏み出しの年”も、はや終盤を迎えた。こうしたなか、布教活動の後押しを目的に、教友有志の布教グループによる実動の機会が各地で増えている。今回は、「大阪にしんの会」と、北海道の「やまびこ会」の取り組みを紹介する。

毎月15カ所で延べ100人が布教実動 -「大阪にしんの会」

幟を立て、道行く人々に拡声器で教えの一端を語りかける「大阪にしんの会」のメンバー(16日、大阪市内で)

寒風吹きつける大阪の繁華街で、道行く人々に教えの一端を熱く語りかける――。

16日、JR大阪駅や阪急百貨店などが軒を連ね、昼夜を問わず多くの人々が行き交う梅田新歩道橋付近で、「大阪にしんの会」の活動に参加する8人の教友が路傍講演に立っていた。

同会は11年前、「一人ではなかなかにをいがけ・おたすけへの一歩を踏み出せない人のために、少しでも多く現場へ出る機会をつくろう」という思いのもと、日ごろ熱心に布教活動に取り組んでいる教会長らによって発足した。

当初は府内の繁華街を拠点に、5、6人の少人数で路傍講演やリーフレット配りを続けていたが、SNSを活用した参加呼びかけを続ける中で徐々に参加者が増加。現在は、三重県津市や兵庫県西宮市などにも活動の輪が広がり、毎月15カ所の拠点で延べ100人ほどの有志がにをいがけを続けている。

また、同会は4月26日午後に「10周年記念+1、年祭活動決起集会!! in天理」を開催。各地の拠点で活動するメンバーがおぢばに集い、布教活動や懇親会を通じて、教祖140年祭に向け”おたすけのアンテナ”を広く張り巡らせ、多くの教友と共に勇ませ合って、全教の布教活動をさらに盛り上げていくことを誓った。

同会は今月1日から19日にかけて、梅田新歩道橋付近、なんば駅前、JR西九条駅前のほか、JR奈良駅前、津市まん中広場、西宮駅前、京都府四条烏丸など15カ所で路傍講演や神名流し、リーフレット配りに勤しんだ。

同会を統括するメンバーの一人、山本達則さん(58歳・大参分教会長)は「長年活動を続ける中で、直属や地域の垣根を越えた”斜めの関係”を築きつつあることが『大阪にしんの会』の強みだと感じている。三年千日の旬に、一人でも多くの教友が、互いに喜び勇ませ合って、胸から胸へのにをいがけを実践できるよう、『私もやりたい』と思えるような実動の機会を、これからも提供していきたい」と語った。

「日常化と積み重ね」スローガンに – 北海道「やまびこ会」

北海道の教友が、にをいがけ・おたすけに踏み出すきっかけに――。

「やまびこ会」の参加者たちは、実動後に振り返りの時間を持った(16日、札幌市の教務支庁で)

16日午後、札幌市内。道内の教友による布教実動グループ「やまびこ会」に参加した教友たちが戸別訪問に歩いていた。

同会は20年前、「布教専従者研修会」(主催=北海道教区布教部)が開催されたのを機に、当時の藤田文雄教区長(74歳・夕張大教会前会長)による「定期的に布教師が集う場を設け、互いに励まし合って日々の勇みにつなげよう」との提案で発足。以来、道内の布教師らが札幌市の教務支庁に毎月集い、周辺地域でのにをいがけや体験談の共有などを行ってきた。

同会は10年前、いったん活動に区切りをつけた。その後、道内でも新型コロナウイルス感染拡大の影響により、布教活動を控えざるを得ない状態が続いたが、昨年7月、翌年に教祖140年祭へ向かう三年千日活動がスタートすることを受け、奥村尚人教区長(60歳・六華分教会長)の呼びかけにより、同会の活動が再開されることに。

代表には藤野充普さん(48歳・阿北分教会長)が新たに就任し、「にをいがけの日常化と積み重ね」をスローガンに掲げ、「道内の教友が日々の布教実動に踏み出せる支援」を柱に据えた活動を展開。布教専従者による講話や戸別訪問を想定したロールプレイングのほか、実地に戸別訪問や路傍講演を重ねている。

この日、教務支庁に参集した教友たちは、二人一組になって周辺住宅へ。丁寧な受け答えを意識しながら戸別訪問を行った。

その後、教務支庁に戻った参加者たちは、振り返りの時間を持った。

藤野さんは「今回、参加した人から『にをいがけに出る勇気をもらった』と、うれしい声を頂いた。にをいがけが日常的な信仰実践となるよう、これからも教友の皆さんの実動を積極的に後押ししていきたい」と話した。