2年連続“日本一”に輝く 天理小学校音楽クラブのカルテット – こども音楽コンクール
2024・2/28号を見る
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天理小学校音楽クラブの児童4人は先ごろ、「こども音楽コンクール」(TBSラジオ主催)の「重奏部門」で、第1位相当の「文部科学大臣賞」を受賞。昨年のバイオリン二重奏での受賞に続き、2年連続で“日本一”に輝いた。
今年で71回目を迎える「こども音楽コンクール」は、全国の小・中学校が日本一の演奏を競い合う国内最大級の大会。「合唱」「管楽合奏」など六つの部門のうち、天理小学校の児童4人は弦楽四重奏で「重奏部門」に出場した。
選考は半年かけて行われ、年末にブロック別の最優秀校が決定すると、年明けにはブロック大会の録音データをもとに最終審査とする「文部科学大臣賞選考会(全国大会)」が行われる。
「弦楽教室」へ通う4人 自主練習で心一つに
出場メンバーは、天理小学校音楽クラブに所属する、中村莉月さん(5年・第1バイオリン)、太田都琳さん(6年・第2バイオリン)、村田和佳奈さん(6年・ビオラ)、村山彰君(5年・チェロ)の4人。全員、天理教音楽研究会「弦楽教室」へ通っている。
演奏した曲はモーツァルト作曲の『ディヴェルティメントヘ長調 K.138第1楽章』。明るく楽しい曲調ながら、緩急の変化に富んだ作品として知られており、演奏には多彩な表現力が求められる。
児童たちは、昨年6月ごろから大会に向けた練習をスタート。楽譜に頼らず、互いの息を合わせた演奏を目指して暗譜による演奏練習を重ねたほか、曲の表現方法について話し合いの場を設けるなど、団結力を強めながら練習に取り組んできた。
指導した上田真紀郎コーチ(46歳)は「児童たちにとって初めてのカルテット(四重奏)だったので、当初は4人の方向性が揃わないこともあり、たどたどしく感じた。しかし、レッスン外でも自主練習に取り組むなど、各自が努力を重ねる中で、次第にメンバーの調和が取れていった。この半年ほどで、全員が見違えるほど成長した」と話す。
迎えた西日本大会当日。メンバーはアイコンタクトを取りながら心一つに演奏。はつらつとした軽快なリズムや、優雅な旋律を巧みに弾きこなし、大人顔負けのパフォーマンスを披露した。
結果、天理小学校の児童として、2年連続となる“日本一”を手にした。
第1バイオリンとして主旋律の演奏を担当した中村さんは「本番では、いままでで一番の演奏ができた。受賞の知らせを聞き、うれしさで涙がこぼれた。これからも、このカルテットでいろいろな曲に挑戦していきたい」と笑顔を見せた。
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なお、天理小学校音楽クラブが主催する第36回「こどもコンサート」が17日、4年ぶりに天理小学校講堂で開催され、200人を超える聴衆が詰めかけた。
同コンサートでは、オーケストラの演奏や合唱のほか、コンクールに出場した児童4人が大会の演奏曲を披露。“凱旋公演”となった。
下記から、コンクールでの天理小学校カルテットの動画を視聴できます