「帰ってくる人を楽しませたい」- 真心こもる“親里のサクラ”
親里・天理の各所には、13品種2万本余りのサクラが植えられています。近年は、各種メディアやSNSなどでも話題となり、“天理のサクラ”をひと目見ようと、大勢の人々が訪れます。
最も代表的なのは、天理教教会本部神殿の東側にある3本のシダレザクラ。「桜の町」として知られる秋田県角館町(現・仙北市)の教会からお供えされたもので、昭和30年ごろ実生から育てられたそうです。
一般的に、これほど大きくなる種ではありませんが、支柱を立てて高く盛り上げ、枝を支える棚は毎年手を加えて補強しています。
また、根が酸素や水を吸収しやすいように、木を砕いたチップを根元に敷いたり、時折、土を掘って根の状態を調べたりと、教会本部の造園課のスタッフが丹精込めて世話をしています。
この木に限らず、親里に咲くサクラの多くが「親なる神様がお鎮まりくださる人類のふるさと“ぢば”へ帰ってくる人たちに楽しんでもらいたい」と、全国各地からお供えされたものだといいます。お供えした人、世話をする人、それぞれの真心のこもったサクラが、親里を訪れる人を今年も温かく迎えてくれます。