おやのことば・おやのこころ (2021年6月20日号)
晴天の如くの心を定め。
「おさしづ」明治21年8月9日

先日、知人から青梅をたくさん頂きました。半分ほど近所にお裾分けをし、残りの半分を使って梅シロップを作ることにしました。
生の梅をいったん冷凍すると、細胞が壊れて糖分が入りやすくなります。大きめのガラス瓶に梅と同量の氷砂糖を交互に詰め、1週間ほど冷暗所に置けば完成です。
今年の九州北部の梅雨入りは、統計史上2番目の早さでした。「梅雨」の語源は、一説には梅が熟す季節に由来するといいます。週間予報によれば、しばらくは、この時季らしい湿っぽい天候が続きそうです。
「晴天の如くの心を定め」
「おさしづ」をめくると、先人たちの身上・事情の伺いに対して「晴天」「曇り」「雨」といったように、天気に例えて心の置きどころを示されているお言葉が見受けられます。人間の心は、時に目の前の出来事に翻弄され、日々の空模様さながらに移り変わっていくものです。しかし、雲一つない晴天のごとく心が澄みきっていれば、親神様はどんな不思議なご守護も、いとも鮮やかに現してくださるのです。
数日後、瓶をのぞくと、梅の実から染み出た果汁が氷砂糖を溶かし始めていました。このエキスを炭酸水で割れば、さっぱりとした酸味と甘味が楽しめそうです。梅雨が明ければ、いよいよ本格的な夏の到来です。クエン酸たっぷりの梅ジュースで、猛暑を乗りきるとしましょう。
(さ)