天理大学(永尾教昭学長)では、新型コロナウイルス感染拡大の影響でアルバイト収入が減るなどして生活が困窮する学生を支援するため、独自の学修支援金の給付をはじめ、さまざまな取り組みを続けている。
その一環として10月29日、奈良県生活協同組合連合会やフードバンク奈良などと連携し、「若者応援プロジェクト奈良」を学内で実施した。
これは、コロナ禍によって生活が困難な学生に対して、食料を無料で配布する取り組み。事前に大学ホームページなどで告知したところ、約3時間で100人(定員)から申し込みがあった。
当日は学生ホールで、米5キロとインスタント食品、お菓子などが学生たちに配られた。
地域の支え合いで
県外出身者が数多く在学し、3割を超える学生が下宿生活をしている同大。学生たちからは「大学内で、このような取り組みが行われるのはうれしい」「生活費がギリギリのなか、食料を支給してもらえて非常に助かる」などの声が聞かれた。
「若者応援プロジェクト奈良」の担当者である県生活協同組合連合会の清水順子さんは「コロナ禍で困窮している学生の皆さんに、地域とのつながりがあること、一人じゃないことを伝えたい。これからも困ったときは、お互いに支え合っていきたい」と話している。