なぜ戦争を停められないのか – 手嶋龍一のグローバルアイ 44
異形の政治指導者トランプは「自分ならウクライナの戦いを24時間で終わらせてみせる」と豪語した。だが、新政権が船出して2カ月が経っても激しい戦闘が続いている。トランプは大統領執務室に迎えたゼレンスキーと・・・
異形の政治指導者トランプは「自分ならウクライナの戦いを24時間で終わらせてみせる」と豪語した。だが、新政権が船出して2カ月が経っても激しい戦闘が続いている。トランプは大統領執務室に迎えたゼレンスキーと・・・
ロシア軍のウクライナ侵攻が始まってはや3年、両軍の死者は合わせて40万人になるとメディアは解説する。だが実際は、ロシア・ウクライナ戦争は2014年のクリミア侵攻で幕を開け、10年の永きにわたって続いて・・・
トランプ大統領は20日、超大国アメリカの政治指導者にして、全軍を率いる最高司令官に再び返り咲いた。そしてホワイトハウスに入るや連邦議会の承認が要らない50近い“大統領令”を次々と発令し、その強硬な姿勢・・・
韓国の尹錫悦大統領が発令した「非常戒厳」は、わずか6時間しか続かなかった。だが、無謀きわまるこの挙は、東アジアの安全保障環境に大きな危局を生み出してしまった。朝鮮半島では東西の冷戦構造がなお残っており・・・
北朝鮮から1万人を超える実戦部隊がロシア領内に続々と到着しつつあり、ウクライナと国境を接するクルクス州の戦場に投入されている。なぜ北朝鮮軍がウクライナ戦争に――そんな疑問を読み解くカギは「クルクスの戦・・・
中東を舞台に繰り広げられている“ネタニヤフの戦争”は、ハマスのイスラエル奇襲で始まって既に1年。イスラエルは、パレスチナのガザ地区に猛烈な報復を加え、やがて隣国レバノンのシーア派組織ヒズボラとの戦闘に・・・
日本ではいま与野党の党首を選ぶ“政治の秋”を迎えている。保守政治の主役をながく担ってきた派閥の大半が、政治資金スキャンダルに見舞われて解散に追い込まれた。そのさなかに行われる総裁選挙だけに、日本の政界・・・
「すきっとした気分で暮らすために」をコンセプトに、著名人へのインタビューや対談などを掲載するインタビュームック『すきっと』の最新第41号が、9月1日に発売された。テーマは「一途」。特集では、青山学院大・・・
民主党は、現職バイデン大統領の撤退表明を受け、ハリス副大統領を後継の大統領候補に選び、19日からシカゴで開催する党大会で正式に指名する。 アメリカ政治における副大統領の役割ほど不思議なものはない。ブッ・・・
ロシア・ウクライナ国境に戦火が上がって3年余り、この戦争が国際社会の風景を根底から塗り替えてしまうとは誰が想像しただろうか。エネルギー価格が高騰し、サプライチェーンも寸断され、極東の日本にも戦いの余波・・・
「きょうは君が始球式で投げるんだよ。ファーストピッチの用意はできている?」 大谷翔平がドジャース球場でこう話しかけたのはアルベルト君だった。生まれながら心臓に疾患を抱え、生後13日目に早くも心臓手術を・・・
パレスチナ・ガザ地区のハマスと戦うイスラエルを標的に、300を超える無人攻撃機、巡航ミサイル、弾道ミサイルが1千キロ彼方のイランから次々に打ち込まれた。13日深夜から14日未明にかけての凶事だった。 ・・・
「もしトラ」――ドナルド・トランプが再び政権に返り咲けば、という造語なのだろう。メディアでも盛んに使われている。年末の流行語大賞の選考ではきっと有力候補になるにちがいない。だが「もしトラ」は、現下の国・・・
FSX・次期支援戦闘機の開発を巡って、日米両国は水面下で壮烈な戦いを繰り広げていた。”日米FSX戦争”である。米ソの冷戦が終焉を迎えた90年前後のことだ。三菱重工製のF1戦闘機・・・
台湾の新しい総統に選ばれた頼清徳(らいせいとく)氏は“独立派”だ――。中国の習近平政権は、選挙中からそう断じて民進党の指導者を警戒してきた。中国は建国以来一貫して「台湾は中華人民共和国の密接にして不可・・・
あの日の屈辱はいまも忘れられない。「自由の回復に手を貸してくれた国々よ、有難う」。ワシントン郊外の自宅に配達されたニューヨーク・タイムズ紙にはクウェート政府のメッセージが大きく掲載されていた。だが、感・・・
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教が誕生した中東の沙漠ではいま、悲惨な戦いが繰り広げられている。9・11同時多発テロに見舞われて以来、世界は最も深刻な危機のなかにあると云っていい。ユダヤの民は父祖の地を・・・
アメリカ東海岸にある大学の研究所で、米軍の上級将校と1年間を共に過ごしたことがある。欧州やアジアから参加した「フェロー」と呼ばれる研究仲間とは、いまも交流が続いている。折々の国際情勢を巡って忌憚のない・・・
「もう一つのロシア軍」と呼ばれる民間の軍事組織ワグネル。受刑者や外国の傭兵を集めた特異なこの軍隊を率いるプリゴジンが叛乱を起こしたのは6月23日。筆者は取材で欧州に滞在中だったが、日本のメディアは総じ・・・
「ご本人様不在のためお荷物を持ち帰りました」という宅配便のメールを受け取ったことがあるひとは多いだろう。本物と酷似しているため、ついインターネット上で宅配業者の住所を示す「URL」をクリックしてしまう・・・