永瀬加代子(74歳・山口県下関市)
先日、母が100歳になったお祝いの誕生会を開きました。多くの親族に囲まれ、幸せそうに微笑む母の姿を見て、これまでの母との思い出を振り返りました。
私が幼いころ、母は私たち5人の子供を抱えながら、両親や所属教会の御用などに尽くしました。決して裕福とは言えない暮らしの中で、なぜ母は人のためにばかり尽くすのかと不思議に思うことがよくありましたが、そんなとき母は「人さまの用事をさせていただくときは、陰日向なく取り組み、求められたこと以上の働きをすると、教祖が喜んでくださるのよ」と、教えてくれました。
看護学校を卒業した私は、看護師として勤める中で、事あるごとに母の言葉を思い出しながら、患者さんと向き合ってきました。「人さまのために」と心を砕くうちに、いつの間にか心が晴れるという体験を繰り返す中で、いまは母が人のために尽くした理由が分かるような気がします。
母は現在も元気で、多くの孫やひ孫に囲まれ、何不自由ない生活を送っています。
私も母を見習って、より一層、人さまに尽くす道を通りたいと思います。