馬渕道弘さん
34歳・弘本巢分教会長後継者・岐阜県瑞穂市
教祖140年祭に向け、教会の御用の合間を縫って神名流しを続けている。この姿を、教祖がお喜びくださっていると信じ、地域の隅々まで天理王命の神名と拍子木の音が届くよう、勇んでつとめている。
教会長の長男として生まれた私は高校卒業後、一般企業に就職したが、9年前に退職を決意し、修養科を志願。きっかけは、かつて親神様から不思議なご守護を頂いた体験を思い出したことにある。
13歳のとき、不慮の事故で大やけどを負い、命も危ぶまれたところを奇跡的におたすけいただいた。当時を振り返る中で親神様のお導きを感じ、「これからは専らお道の御用を」との思いになった。
修了後は布教の家「愛知寮」に入寮し、にをいがけ・おたすけに専心する日々を送った。
卒寮後、教会長である父が「胃がん」で出直すという大節に直面した。「真面目に御用をつとめていた父が、なぜ……」との思いがよぎったが、上級教会の会長さんから「出直しにも親神様の親心が込められている」と諭された。父親の出直しを通じて、親神様から一層の成人を促されているのかもしれないと感じた私は、それまで以上に心を込めて、教会の御用やにをいがけに努めてきた。
父は、そこにいるだけで周囲の人を陽気にする人だった。教祖140年祭へ向かうこの旬には、父のように“丸い心”で周りの人に接することを心がけていきたい。