日台のレスリング選手260人 天理大学で共に合宿 – 親里往来
2023・8/23号を見る
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台湾の新北市立竹圍(たけい)高級中学(高校)レスリング部と桃園(とうえん)市、連江(れんこう)県のジュニアレスリングの選手たち計56人が、8月4日から7日まで親里に滞在。天理大学レスリング部の選手や近隣1府3県の高校レスリング部の選手、奈良県内のジュニア選手らと共に合宿を行い、交流を深めるとともに、最終日には台湾の選手一行が本部神殿で参拝した。
言語の壁越えて汗を流す
この合宿は、台湾と日本の学生・生徒がレスリングの合同練習を通じて交流を深め、技術を高め合うことを目的とするもの。竹圍高級中学レスリング部コーチの陳振煜(チェンチェンユウ)さんが天理大学レスリング部に協力を要請し、初めて実施された。
近年、国際大会で成績を伸ばしている日本のレスリング選手に関心を持っていた陳さん。2021年、竹圍高級中学ラグビー部が天理教校学園高校ラグビー部(当時)と親里で交流会を持ったことを知り、今回の合宿を発案。2022年、天理大学レスリング部に協力を打診し、日台のレスリング選手による合同合宿が企画された。
この企画に台湾の桃園市、連江県のレスリング委員会が賛同。竹圍高級中学レスリング部の訪日に合わせ、同市と同県から参加を希望するジュニアチームの選手も同行することになった。
一方、日本でも天理大学レスリング部コーチらが大阪、滋賀、福井、岐阜の1府3県の高校レスリング部に声をかけ、合宿への参加を募った。さらに、同大レスリング部の誘いを受けた奈良県内の小・中学生のレスリング選手も参加。台湾の56人を合わせた総勢260人が集まる大規模な合宿となった。
台湾選手らが親里来訪した当日、日台のレスリング選手たちが天理大学レスリング場に参集。オープニングセレモニーに続いて、合宿期間の無事を願って全員で遙拝した。
その後、選手たちは各チームに同伴したコーチ陣の指導を受けた。また、基礎練習やスパーリングで汗を流しながら、言語の壁を越えて交流を深めた。
最終日には、台湾の一行が本部神殿で参拝。海外部翻訳課の課員による中国語での神殿案内を受けた。
陳さんは「天理の練習環境の素晴らしさや、優秀なコーチ陣もさることながら、天理の選手一人ひとりの精神面の強さが印象に残った。特に自分に厳しく、練習を徹底してやり抜く姿勢には学ぶところが多い。温かく迎え入れてくださった天理の方々に、大変感謝している」と語った。