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直属教会あげて布教活動を展開 第6回 「にをいがけ強調の月」の動き – リポート三年千日 一手一つに成人の歩みを


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お道の教えの一端を伝えようと、教会長が先頭に立って布教へ――。

教祖140年祭へ向かう“踏み出しの年”の「にをいがけ強調の月」がスタートし、各直属教会では現在、積極的なにをいがけ活動が展開されている。

教祖ご誕生200年の平成10年に初めて提唱された「にをいがけ強調の月」。推進役を担う布教部(松村登美和部長)では、3年前から続いたコロナ禍の影響により、積極的な提唱を控えてきた。しかし、年祭活動初年となる今年は“縦の動き”を力強く推進するうえから、従来通り9月を「にをいがけ強調の月」と位置づけ、活発な実動を呼びかけた。

これを受け、各直属教会では事前に実施計画書を作成。月初めからの教会あげての布教実動を促そうと、教会報などを通じて部内への周知徹底を図った。

月間の活動内容は教会ごとにさまざま。一斉活動日を独自に定め、部内の教会長やようぼくらが各地で実動する、月次祭祭典後に参拝者と教会周辺で神名流しを行う、教会を拠点に戸別訪問する、独自に作成したチラシを活用した布教に取り組む など、多岐にわたる活動が各地で展開されている。

都内で116人が一斉に神名流し – 日本橋大教会

日本橋大教会の月次祭祭典後、同大教会の教友116人が都内で神名流しを行った(9月2日)

「天理王命」の文字が染め抜かれたのぼりを掲げ、大勢の人々が行き交う大都会で神名を流す――。

9月2日午後、東京都品川区のJR五反田駅周辺。厳しい残暑のなか、日本橋大教会(中臺健児会長・品川区)につながるようぼく・信者が一斉に神名流しに取り組んだ。

同大教会では、これまで「にをいがけ強調の月」に大教会布教部や部内教会長が先頭に立ち、地域での布教活動に努めてきた。

3年前からは「にをいがけ強調の月」の積極的な提唱がなされない中も、「全教一斉にをいがけデー」の3日間に向け、ようぼく個人単位で身近な人へのにをいがけを推進。大教会布教部が独自の“にをいがけはがき”を作成するなど、社会状況に合わせた実動を続けてきた。

こうしたなか、今年は例年通り「にをいがけ強調の月」が提唱されたことを受け、「にをいがけの一歩を踏み出すことができるよう、月初めから勢いをもって実動を」と、9月2日の大教会月次祭祭典後に参拝者で神名流しを行うことを決めた。

また、“にをいがけはがき”を今年も新たに作成したほか、リーフレットを活用したにをいがけ、路傍講演の実施など、月間を通じて一人でも多くの教友の実動を促した。

当日午後1時半、大教会神殿に参集した116人の教友は、七つの班に分かれて一斉に神名流しをスタート。天理王命の神名と拍子木の音が、都内の街中に響き渡った。

参加者の一人、平岡誠道さん(29歳・日之濱分教会ようぼく・埼玉県所沢市)は「にをいがけに苦手意識があったが、大勢で神名流しをさせていただき、声を張り上げて神名を唱えることができた。『一人でもにをいがけができるかもしれない』と背中を押された思いがしたので、これを機に、少しでも実動していきたい」と話した。

小林弘志・大教会布教部長(53歳・宇都宮分教会長・宇都宮市)は「多くの教友と共に実動し、勢いをもって強調の月のスタートを切ることができた。このひと月が教祖140年祭活動1年目の良い種まきになるよう、今後も実動を推し進めていく」と語った。

新たな一歩を踏み出す機会に – 名東大教会

9月4日午前11時すぎ。連日の猛暑が和らぎ、比較的涼しくなった徳島市の住宅街で、名東大教会(柏原信弘会長・徳島市)につながる教会長らが戸別訪問を行った。

同大教会では「にをいがけ強調の月」の期間中、徳島の大教会と親里の信者詰所のほか、広島、大阪、北海道にある部内教会などを拠点に、実動日を設けている。

これは、3年前からのコロナ禍により布教活動の規模縮小を余儀なくされたことから、今年の「にをいがけ強調の月」を契機に、大教会として定めた年祭活動の実行に向けて、ようぼく一人ひとりが新たな一歩を踏み出すことを目指すもの。

実動初日となった4日、大教会に18人が参集。「にをいがけドリル」を行った後、二人一組で戸別訪問に取りかかった。

名東大教会では、大教会のほか、各地に拠点を設けて戸別訪問などを行っている(4日、徳島市で)

参加者の一人、鈴木大門さん(33歳・徳島港分教会長後継者・徳島市)は「世代を超えて共に実動したことで、先輩方の布教に対する思いを聞き、勇み心を頂いた。これからも普段の生活の中で、にをいがけを実践していきたい」と述べた。

同大教会では8日にも大教会を拠点に実動。また、親里でも3日に神名流しを行ったほか、広島で16日、大阪で17日、北海道で30日に、路傍講演や戸別訪問を行う予定だ。

藤井剛・大教会布教部長(57歳・鴨島分教会長・徳島県吉野川市)は「にをいがけドリルと実動を通じて、参加者の心を一つにして新たなスタートを切ることができたと実感している。これからも、この『にをいがけ強調の月』で得た教友の一体感を生かし、三年千日での実動を、より一層推進していきたい」と話した。

リーフレットの活用を推進 – 牛込大教会

東京都新宿区の牛込大教会(尾﨑治則会長)では9月3日と8日、教会長らが神名流しを実施。また、3日の夜には「にをいがけオンライン座談会」が行われた。

同大教会では、教祖140年祭へ向かう三年千日に、リーフレットを活用したにをいがけを推進している。「にをいがけ強調の月」最初の日曜日には、部内のようぼく・信者にリーフレット配りの重要性を伝えようと、教会長ら3氏によるオンライン座談会を企画。座談会には15人が参加し、質疑応答の時間が持たれた。

鈴木明生・大教会布教部長(63歳・瑞明分教会長・千葉県松戸市)は「座談会では、一枚のリーフレットからたすかる人がいることを知ってもらえたと思う。年祭に向け、『にをいがけ強調の月』の活動を通じて、一人でも多くの教友に布教に取り組んでもらえれば」と語った。