「平和への大胆さ」統一テーマに -「世界宗教者平和の祈りの集い」
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世界の主だった宗教・宗派の指導者たちが一堂に会し、世界平和への祈りを捧げる「世界宗教者平和の祈りの集い」(聖エジディオ共同体主催)が、9月10日から12日にかけてドイツ・ベルリンで開催。本教からは長谷川善久・ヨーロッパ出張所長や山口英雄・大ローマ布教所長ら6人が参加した。
この「集い」は1986年、当時のローマ教皇の提唱により、カトリックの聖地イタリア・アッシジに世界の宗教者が集まったことを嚆矢とするもの。翌年以降、カトリックの在家団体「聖エジディオ共同体」の主催のもと、ヨーロッパの各都市で開かれ、本教も86年の第1回から、ほぼ毎年招待を受けている。
今年は「平和への大胆さ」の統一テーマのもと、20の分科会が持たれ、本教は分科会の一つ「アジアの宗教と平和への追求」に出席。神社本庁、天台宗などの代表者と共に、長谷川所長がパネリストとして登壇した。
長谷川所長はスピーチの中で、天理教の信仰生活の基本は神への報恩感謝の思いを込めた「たすけ合い」を通して、ご守護の喜びを分かち合うことにあると説明。「私たち宗教家は“共感する心”を人々から引き出し、暴力のない調和の取れた生活を指導しなければならない」「信仰心が薄い人に対しても利他的行動を促すような取り組みが、社会からますます求められている」と訴えた。
最後に、天理教が長年、里親や災害救援などの活動を継続していることにふれ、神の子供である人間は皆兄弟姉妹であり、年齢や性別、障害の有無にかかわらず、一人ひとりは尊厳ある存在であるとして、「神への祈りと人だすけの宗教的価値を、胸から胸へと伝え続けることが私たちの使命である」と述べ、スピーチを締めくくった。
閉会式では、平和宣言の採択に続き、平和への誓いを込めて、ろうそくに火が灯された。