関西リーグV奪還に向け好スタート – 天理大学ラグビー部
2023・10/11号を見る
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「ムロオ関西大学ラグビーAリーグ」が9月17日、開幕した。2年ぶりのV奪還を誓う天理大学ラグビー部は、開幕節で摂南大学に勝利して好発進。続く第2節と第3節で関西大学と近畿大学をそれぞれ下し、目下3連勝中だ。
昨年はリーグ2位に終わった同部。今春の「関西大学春季トーナメント」では、摂南大学を破って初戦を突破したものの、準決勝で同志社大学に敗れた。
今年のチームはフィジカル強化を図る一方、昨年まで「ジャパンラグビーリーグワン」の静岡ブルーレヴズに所属していた同部OBの高部大志選手をスクラムコーチに加え、スクラムの指導を徹底している。
夏は恒例の菅平合宿を実施。8月16日には「全国大学ラグビー選手権大会」連覇中の帝京大学と練習試合を行った。
先制攻撃を仕掛けた天理大学は、開始2分に敵陣地ラックからパスをつなぎ、最後は上ノ坊悠馬選手(3年)がトライを挙げる。10分にもトライを決めてリードを奪ったが、その後はフィジカルに勝る帝京大学の猛攻を受けて逆転を許し、28-43で敗れた。それでも、後日行われた明治大学との練習試合を含め、試合中にFW陣がスクラムを押し込んでペナルティートライを奪うなど、成長ぶりを見せた。
2、3年生がレギュラーに名を多く連ねる今季のメンバー。小松節夫監督は「下級生がのびのびプレーするためには、4年生がいかに頑張るかが鍵」と語る。今年のチームをまとめるのは、司令塔の北條拓郎キャプテン(4年)。また入部早々にFBを任され、持ち前のパワーとスピードを遺憾なく発揮しているフィリモネ・サイア選手(1年)など、若い選手たちの奮闘もV奪還に欠かせない。
リーグ全勝を狙う
9月17日、リーグ戦が開幕し、同部は花園ラグビー場で摂南大学と対戦した。
天理大学は先制トライに成功したものの、立ち上がりの不安定なプレーの隙を突かれ、連続トライで5-10と逆転を許す。
形勢逆転を期す天理大学は、筒口允之(まこと)選手(3年)の逆転トライでリズムをつかむと、北條キャプテンが50メートルを走りきってトライを決めるなど、徐々に点差を広げていく。後半もリードを守りきり、59-41でリーグ初戦の白星スタートを切った。
試合を終えた小松監督は「点を取ることはできたが失点も多かった。次の試合では、もっと締まった試合をしたい」とコメントした。
北條キャプテンは「相手の得点を抑えながら、もっと点を取れたのではないかと思う。自分たちの流れをつかめなかった」とゲームを振り返ったうえで、「リーグ全勝を狙っていく」と意気込みを語った。
その後、24日の第2節では関西大学と対戦。前半4トライを挙げてリードを広げたものの、後半は反則が重なり、得点は伸びず。それでも38-12で2勝目を挙げた。
勢いに乗る天理大学は10月1日、近畿大学と対戦。北條キャプテンの先制トライを皮切りに、前半5トライでペースを握る。計9トライを奪った天理大学が61-24で開幕3連勝を飾り、勝ち点14で暫定首位に立った。
試合後、北條キャプテンは、「後半途中までいい流れだったが、リザーブが入ったタイミングで反則を取られ、調子が乱れてしまった。この試合の反省点を修正したい」と課題を挙げた。
なお、天理大学は15日、親里競技場で行われる第4節で立命館大学と対戦する。