変わらぬ味と信仰を受け継ぐ人気ラーメン店主 原 裕美さん – ヒューマンてんり人
広島市で根強い人気を誇る、中華そば「陽気」の店主。昭和33年に、天理教の熱心な信仰者だった義父が教友の営むラーメン屋台の暖簾を譲り受けて始めた老舗で、現在、県内にある四つの支店は、いずれも家族と親類縁者が経営している。
自らも信仰家庭で育ち、20歳のとき、この店に嫁いだ。義父と二人三脚で店を営んできた義母は、「おいしく食べて喜んで帰っていただきたい」と、常にトレードマークの“まんまる笑顔”で、常連客との会話に花を咲かせていたという。
平成16年に夫が店を継いだが、その7年後、がんと診断され55歳の若さで帰らぬ人に。前年に義父を亡くしたばかりだった。家族は悲嘆に暮れたが、この大きな節を乗り越えることができたのは「お店と信仰があったから」と振り返る。
親族の協力もあり、店主となって伝統のスープを受け継いだ。それを見届けて3年後、義母も静かに逝った。
「親神様は先の先まで見据えて節をお見せくださった。そう信じて前を向き、これからも真心のもてなしを精いっぱい心がけるとともに、“伝統の味”にも磨きをかけていきたい」




