「一手一つ」を学ぶ鼓笛活動の“いま” -「こどもおぢばがえり」事前特集 ルポ 敷島団葛上鼓笛バンド
2026・6/24号を見る
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信仰を土台にした居場所づくり
立教189年「こどもおぢばがえり」の開幕まで1カ月余り。少年会創立60周年の節目を迎えた今年、各地の鼓笛隊は新しいこどもおぢばがえりソング『みちのこ キラリ』の習得に向け、週末などを利用して練習に励んでいる。昭和29年の活動開始以来、国内はもとより世界各地で鼓笛隊が結成され、道の後継者育成のうえに大きな役割を果たしてきた本教の鼓笛活動。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、一時、活動の休止を余儀なくされたものの、教祖のひながたを心の頼りにした“育成の歩み”が続けられている。ここでは、大人も子供も一手一つの大切さを身をもって味わう絶好の機会である鼓笛活動の“いま”を特集。長年、活発な鼓笛活動を続けている敷島団葛上鼓笛バンドの練習風景をルポするとともに、天理教WEB動画で公開中の『みちのこ キラリ』の作曲者のミニインタビューを紹介する。
大阪市の近鉄今里駅を降りて5分ほど歩くと、住宅街の一角に葛上分教会が見えてくる。
昭和33年、「鼓笛の演奏でおぢばをにぎやかにしたい。そして、子供たちが道から離れず、大きくなってもつながってもらえるような育成活動を」との思いのもと、鼓笛活動をスタートさせた同教会。現在、鼓笛責任者を務める吉村昇造さん(42歳・和順分教会長後継者・東大阪市)は「先輩方から常々、『信仰という土台のうえに鼓笛活動がある』と諭されてきた。これを意識しつつ、この鼓笛バンドが子供たちの居場所となり、将来、お道が大好きなようぼくに育ってくれれば」と話す。
コロナ下では集まっての練習ができない時期が続くなか、スタッフが話し合い、隊員向けの練習動画を配信。隊員からも演奏動画を集めるなどして工夫を凝らした活動を続けた。
また、同時期に低年齢層の女の子中心のポンポンに加え、男の子を中心としたフラッグ隊を新設したことで、隊員数が増えていったという。
隊員に寄り添うスタッフの心
6月初旬、二日間の合宿練習を実施した同バンド。6日午前9時すぎ、教会に隊員が続々と集まってきた。
参加者は63人。おつとめを勤めたのち、パート別に分かれて『みちのこ キラリ』の練習を始めた。
神殿階下で、リズムに合わせて元気いっぱいにフラッグを振るのは幼い二人の隊員。傍らでは、田中ふみさん(24歳・世治分教会ようぼく・京都府宇治市)が膝を曲げて隊員と目線を合わせ、振り付けを教える。天理教校学園高校マーチングバンド部でカラーガードを担当したのち、葛上分教会に女子青年として住み込む間にフラッグ隊の新設に携わった。「私の心が子供の態度に表れてくるので、笑顔を絶やさず楽しく練習できるよう心がけている」と話す。
初日の練習を終えると、教会の夕づとめ後に「夕べのつどい」が行われ、同教会育成部担当者が「親神様のご守護」について教話。「皆さんも親神様のご守護に感謝して、朝夕のおつとめを勤めよう。家でも親神様・教祖にお礼を申し上げることを心がけよう」と伝えた。
合宿二日目。この日は近くの公園でパレード練習を予定していたが、雨予報のため、室内練習を続けた。
午前中、信者会館の一室では、権田愛乃さん(高校1年・道徳分教会所属・大阪府交野市)がマンツーマンでファイフの指導に当たる。
鼓笛隊は、家や学校よりも素直になれる“心の拠り所”だったと話す権田さん。「私自身が少年会員だったとき、先輩たちが寄り添ってくれたことが、とてもうれしかった。私も隊員の気持ちに寄り添い、みんなが楽しいと思える雰囲気づくりに努めたい」と力を込める。
午後、信者会館広間に各パートの奏者が集まり、合奏練習。一手一つの演奏を目指し、スタッフの指導にも熱がこもる。
「娘が人見知りなので溶け込めるか心配だったけれど、スタッフや周りの子が温かく迎えてくれたおかげで、鼓笛が大好きになっている」と喜ぶのは、3人の子供が入隊する大前明日香さん(41歳・道徳分教会教人・大阪府茨木市)。なかでも小学6年生の長女は、さまざまなことに積極的になり、感謝の気持ちを素直に表現するようになったという。「将来は天理高校へ進学したいと話していて、おつとめもおてふりも覚え、私よりもお道に詳しくなっている」と驚く。
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夏本番を待ちわびる隊員たちは、練習で感じた喜びをお父さんお母さんに語りかけながら家路に就く。
鼓笛責任者の吉村さんは「隊では、身近な人のたすかりを願うとともに、元気に演奏できるよう心を込めておつとめを勤める時間を大切にしている。コロナ下を経て、隊員やスタッフ一同、演奏できることがどれだけ有り難いことかを理解している。当日は、無事にお連れ通りいただいた感謝の心を込め、『鼓笛お供演奏』と『鼓笛オンパレード』に一手一つに臨みたい」と話している。








文=内田和歩/写真=茶谷堅
子供の輝く姿を楽しみに
天理教WEB動画「作曲者に聞いてみた!『みちのこ キラリ』作曲の想い編」から
道友社は先ごろ、天理教ホームページ「信仰している方へ」内の天理教WEB動画に、「作曲者に聞いてみた! 『みちのこ キラリ』作曲の想い編」を公開した。
今年、新しくなったこどもおぢばがえりソング『みちのこ キラリ』を作曲したのは、教祖140年祭活動のイメージミュージック『旬の風』や、こどもおぢばがえりソング『ありがとう! 夏のおぢば』を作曲した光武大和さん(須光分教会長)。WEB動画では、光武さんが曲に込めた思いなどを語っている。
その中で、光武さんは『みちのこ キラリ』の歌詞では「子供たちがおぢばでキラキラ輝いている姿」がイメージされていることを踏まえ、曲を作るうえで「いろいろな輝き方があっていい」というコンセプトを大切にした、と話す。
また、「シンコペーション」というリズムを多用し、子供の元気さや躍動する姿を曲の中で表現したこと、どのパートでもやりがいを見つけられる楽しい曲にしたいとの思いで制作したことなどを紹介。「子供たちには、ぜひそれを見つけて担当パートを好きになってほしい」と語っている。
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WEB動画には「作曲の想い編」のほか、「鼓笛演奏・演技編」も公開。光武さんが演奏・演技のポイントなどを解説している。
動画の視聴はこちらから













