駐日ネパール大使夫妻が来訪 – 親里往来
2023・12/13号を見る
【AI音声対象記事】
スタンダードプランで視聴できます。
一手一つの姿に感銘 天理大学生と交流も
在日本ネパール国大使館(東京都目黒区)のドゥルガ・バハドゥール・スベディ大使夫妻が来訪し、本部神殿で参拝したほか、天理参考館や天理図書館を見学。また、スベディ大使は天理大学で特別講演を行い、同大学外交官養成セミナーの受講生と交流した。
日本とネパールが国交を樹立したのは1956年。2年後、中山正善・二代真柱様の世話取りで、ラム・クリシュナ・バルマ氏が天理大学選科日本語科の第1期生として留学し、本教のネパールの道が開かれた。
その後、大向良治・初代ネパール連絡所長が、国立トリブバン大学日本語コースの講師を長年務めたことが評価され、86年、同国から「教育功労賞」を受賞。2000年、天理大学とトリブバン大学は国際交流協定を結んだ。
今回の来訪は、原典をはじめ教理書のネパール語翻訳に協力者として長年関わるビプラブ・ダカール氏(トリブバン大学教授・北洋大教会ようぼく)とスベディ大使が交友関係にあったことから実現。来訪に際し、天理大で特別講演をすることが決まった。歴代ネパール大使の来訪は、スベディ大使で7人目となる。
1日、大使夫妻は、海外部員の案内を受け本部神殿で参拝。この後、参考館と図書館を見学した。スベディ大使は「参考館の幅広いジャンルの展示品の数々に圧倒された。異なる土地へ移っても信仰を持ち続けた天理教の人たちの姿が印象的だった」と感想を語った。
この後、大使は天理大学で「ネパールの政治、経済、社会・文化の様相と日本との関係」と題する特別講演に立った。ネパールの成り立ちや日本との交流の歴史などを英語で紹介するとともに、学生の質問にも丁寧に答えていた。最後に、天理大学の外交官養成セミナー受講生6人と交流した。
スベディ大使は「一人ひとりが教えに基づいて信仰している姿はもちろん尊いが、教友が一手一つに信仰している姿に感銘を受けた。本部神殿で参拝する学生をはじめ、老若男女問わず熱心に信仰している様子が印象的だった。天理は、日本とネパールの関係構築に貢献してきた歴史がある。特に、ネパールにおける日本語教育において、天理大学が果たした貢献は大きい。これを踏まえ、今後も天理大学で多くのネパール人留学生を受け入れていただき、両国の関係が、より一層緊密になっていくことを期待したい」とコメントした。