原井節子(72歳・香川県)
8年前、義理の両親を介護していた経験を生かして、介護職に就きました。当初は、人のお世話も同じようにできると思っていましたが、仕事となると想像以上に大変で、必死に勉強する毎日が続きました。
ある日、利用者のAさんに、知り合いの教会長さんがおさづけを取り次いでいるところを偶然見かけました。実はAさんは、ようぼくだったのです。以来、顔を合わせるたびに信仰の話をするようになりました。
利用者の中には、お世話をする中で機嫌を悪くする人もいます。でもAさんは、いつもニコニコして「ありがとう」と言われます。誰にも隔てなく親切なAさんの姿に、私自身が励まされ、たくさんの元気をもらいました。
そんなAさんの影響で、私自身も周りの人に心を配ることができるようになり、仕事にも、やりがいや喜びを感じるようになりました。
2年前、Aさんは安らかに出直されました。周囲に元気を与え続けたAさんの笑顔を胸に、これからもおたすけの精神で頑張っていきたいと思います。